裏方時代は、コンクリに座って待ったことも
――まつゆう*さんは、実はCheRish編集長の小路さんとも以前一緒に仕事をされていたんですよね。
そうなんです。あるwebメディアで、映画紹介のお仕事を。これは楽しかったですね。たとえば、ハリウッドスターが来日するというと、インタビュー取材に行くわけです。2人とも経験がないので、現場ですべて教えてもらっていました。
現場にいるカメラマンのおじさんたちって、一見すごく怖いんですよ。変なところに立っていると「邪魔なんだよ!」って怒鳴られる。でも、何度もお会いしているうちに知り合いになって、混んでいる時は「ほら、ここ姉ちゃんにとっておいたぞ」と場所とりして下さったり。メディア取材って、待ち時間が長いんですが、外で待っている時に急に雨が降ってきて、合羽を持っていないと、おじさんが大きなビニール袋をくれたり。最後はすっごく仲良くなりました。
――まつゆう*さんが裏方をされていたなんて意外です!
あんなに怖かったおじさんたちに、今は撮られる側になっているので、けっこう面白いですよね。私なんてまだまだ有名でもないですから、フォトシューティングの場所に出ていくと、おじさんたちが「誰?知らないんだけど。」って露骨に言うわけです。
だから私は、そういう場所に出ていくとまず「はじめまして。モデルをしているまつゆう*と申します。どうぞよろしくお願いいたします」と言って、5秒間おじぎします。そうすると「よし、少しは撮っておくか!」と撮ってもらえるんですよ。よく考えたらおじさんだって、何者かわかんない人なんて撮りませんよね。現場のおじさんたちは、きっちり挨拶して仁義通すと、優しくしてくれるんです。
本当に人生無駄なし!と思います。写真を撮る側にいたから、おじさんたちのこともわかる。だから今、撮られる立場になった時に、どうするべきかがわかるんです。