CheRish Brun.|チェリッシュブラン

私のごきげんな毎日

【ワークスタイル】生徒を長い目で見守る 根岸幸代さん(ピアニスト、ピアノ講師) - 3

大人女子のおしごと事情

長い目で見る

――いろいろな生徒さんがいると思いますが、教える際に心がけていることは何でしょう。
長い目で見る、ということです。以前レッスン中にぼそっと「私は別にピアノを習いたくなかったのに、お母さんにやらされた」と言った子がいて、私も頭に血が上ったのですが、それでも少しでもピアノを弾くことが楽しいと感じてもらえれば、と教えていたら、ある時からやる気を出して積極的に練習するようになりました。「やろう」と思う波がいつ来るかは、人によって違います。ですから、あせらずに、長い目で見ることを心がけています。

p8060037_original

親御さんからはよく「家で全然練習しない。どうしたらよいでしょう」と相談を受けます。ピアノの練習は習慣にしてしまえば続くので、最初は5分、10分でも座ってピアノに向かう、というところから始めて、だんだんに目標を高くしていくといいのではと提案しています。

よく、発表会で、親子で連弾をしてもらうこともあります。これは、親が子どもに「練習しなさい」と言うからには、親も練習している姿を見せた方がいいと思うから。そして親自身も練習の大変さを身に沁みることで、子どもに向けるまなざしが変わるからです。連弾をきっかけに親子関係がよくなるケースもありました。

――最近はピアノトリオの演奏家としても活動されています。
昨年、息子を連れて通っていた育児サークルでの出会いがきっかけで、ピアノトリオを結成し、演奏活動を始めました。学生時代もよく仲間と組んで演奏していましたが、結婚・出産後、まさかもう一度メンデルスゾーンのピアノトリオが弾けるなんて思ってもいなかったので嬉しかったです。

家庭保育室でのお誕生日会。同年代のお友 達がたくさんいて、第二の我が家のようで す。
家庭保育室でのお誕生日会。同年代のお友
達がたくさんいて、第二の我が家のようで
す。

私はピアノトリオの編成(ピアノ、ヴァイオリン、チェロ)が好きです。ヴァイオリンとピアノだけだと、どうしてもヴァイオリンが主でピアノが伴奏、という関係になりがちですが、トリオになるとそれぞれの主張もありながらアンサンブルをしていくという、緊張感と共に合わせる楽しみもあるからです。この秋は何度か演奏する機会があるので、今から楽しみです。

Trio向日葵 演奏会
2016年9月25日(日)
しののめカフェコンサート @自由学園しののめ茶寮(東京都東久留米市)
14時~15時(演奏会無料 ワンドリンク制)
2016年10月26日(水)
こもれびホールロビーコンサート @こもれびホール(東京都西東京市)
11時~ 無料
詳しくはHP:http://norikosuga88.wixsite.com/triohimawari

フリーライター菅原然子(すがわらのりこ)
大学で数学、大学院で教育社会学を専攻後、月刊『婦人之友』(婦人之友社)、月刊『教員養成セミナー』(時事通信出版局)等の記者・編集者を経て独立。
人物インタビューや教育関連記事を中心に、多分野の記事を書いています。
夫婦+コドモ2人(♀)の4人家族。
趣味はチェロを弾くこと。
動物と、文字と、音楽をこよなく愛するもの書きです。
Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks
Pinterest
Evernote
Feedly
Send to LINE