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私のごきげんな毎日を送るライフスタイルマガジン

【ワークスタイル】目の前の患者さんに、全力で向き合う 歯科衛生士 堀越美瑞希さん - 3

大人女子のおしごと事情

患者さんのために、妥協しない働き方を

――経験年数も10年以上となると、後輩指導なども仕事に入ってくるのでしょうか。
出産前にフルタイムで働いていた頃はそうでした。後輩にはかなり厳しく注意していたので、煙たがられていた部分もあると思います。でも私は、仕事で妥協して「この程度でいいや」とするのが嫌なのです。それは、私たちの場合、すべて患者さんに被害がふりかかりますから。目の前の患者さんのために100%の仕事をすることが最低限の礼儀だと思っています。

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これは、新卒の時に勤めた医院の院長に、「患者さんからたとえばこれだけの診療報酬を頂いたとして、自分の時給がどのくらいかを計算してみなさい。そしてそれに見合った働きをしているかをきちんと考えなさい」と言われたことも影響しています。そして、いくら経験を重ねても偉ぶってはいけないと言われたことをいつも心の底に持ちながら働いているつもりです。たまたま私は“歯科”の勉強を人より多くしているだけてあって、その他の分野ではまだまだ未熟なことばかりです。診療していても目上の方からは様々な面で勉強させていただくことが本当に多いのです。ですから、いかにラクをして、この時間をやり過ごそうか、と自分のことしか考えていない人を見るとついつい厳しく注意してしまいます。

出産前は厳しくしすぎたのか、院長からやんわりと「そこまで注意しなくても(あなたのせいでスタッフが辞めちゃうよ・泣)」とよく言われたのですが、今は「少しは厳しい先輩も必要かな…」と言われていて。ただ、パートタイマーなので、できることは限られてきていますが…
私自身、育児を経験し、だいぶ丸くなってしまったので、最近は相当なことがなければ怒ることは減りました(笑)。子育てを通じて、ある程度成長するには、時間も伝える側の忍耐も必要だということがわかってきたから、というのもあります。

受付で患者さんとお話し
受付で患者さんとお話し

――お仕事に真摯に向き合っていることが伝わってきました。これからについてはどのようなビジョンをお持ちですか。
体調管理をよくして、ベストを尽くせる間は一生懸命この仕事をしていきたいと思っています。
ママ業はもちろんママしかできないのですが、ちょっと孤独感があります。職場で必要とされている感があるということはとても嬉しいことですし、仕事を続けることで日常にメリハリもつき、ママではない私自身としてもっと頑張ろう!と思えます。

私はやっぱり仕事が好き。産休に入った時は、手持無沙汰で、何をすればよいのかわかりませんでしたから(笑)。

フリーライター菅原然子(すがわらのりこ)
大学で数学、大学院で教育社会学を専攻後、月刊『婦人之友』(婦人之友社)、月刊『教員養成セミナー』(時事通信出版局)等の記者・編集者を経て独立。
人物インタビューや教育関連記事を中心に、多分野の記事を書いています。
夫婦+コドモ2人(♀)の4人家族。
趣味はチェロを弾くこと。
動物と、文字と、音楽をこよなく愛するもの書きです。
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