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私のごきげんな毎日を送るライフスタイルマガジン

【ワークスタイル】お客さまと一緒に、イメージを形にする グラフィックデザイナー 板谷ゆきさん - 3

大人女子のおしごと事情

人とのつながりから生まれる

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――独立されたのはいつごろですか?
33歳の時でした。もっといろいろな仕事をしてみたいと思い始めたのと、ちょうどその頃会社の経営状況があまりよくなかったというのもあって。独立しますと社長に伝えたら、退職金など何も出せないけれどと、最新のマック(PC)とレーザープリンターを揃えてくださいました。
営業はしませんでしたが、知り合いの紹介で、お仕事を頂くようになりました。ただ、忙しさには波がありますね。フリーランスの宿命だと思いますが、いくつも仕事が重なったかと思えば、ある時は1か月まるまる暇だったり(笑)。

――独立してから一番印象的だった仕事は?
あるハードウェア企業の、店舗に出す棚をまるまるデザインした仕事です。立体のデザインは初めてでした。先方からのかなり細かい指示もあり、とても苦労して、もう打ち合わせにも行きたくない、と思ったこともありましたが、なんとか納品しました。
ただ、この仕事をした結果、その後に大手化粧品メーカーさんや、製薬会社さんから、イベントで出すブース全体のデザインを頼まれた時に、お引き受けすることができたので感謝しています。

――一つひとつの仕事内容が確実にステップアップにつながっているのですね。仕事をする中で気を付けていることは何ですか。
グラフィックデザイナーの仕事は、自分の作品を世の中に出すというより、お客さまの中にあるイメージを具体化するお手伝いをしている、という意識が私には強いです。だからお客さまとのコミュニケーションを特に大事にしています。
そして、最終的には、できたものを見る、不特定多数の人たちに受け入れられるものでなくてはなりません。そのためには、今の時代に求められているものは何か、も常にアンテナをはってインプットしようと努力しています。

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デスク周りのお気に入りの一角
作業中、疲れた時に「ふっと」目線を上にして
お気に入りの子供の絵と大好きなコカ・コーラグッズでリフレッシュ

――結婚、独立、2010年には出産もされています
保育園に預けて働くという選択肢もありましたが、娘が生まれたら、もう可愛すぎて離れたくなかった(笑)。赤ん坊の頃は、それこそ抱っこして、授乳しながら仕事していましたね。動き始めるようになって、本当に忙しいときは近所の義両親が預かってくれたりと、助けられて仕事を続けてこられました。

――タイムスケジュールを拝見すると、お子さんとの時間も大事にされていますね。
やっぱり、子どもが小さいのは今だけなので。仕事は以前ほどできなかったとしても、その時期その時期の精一杯の形で、続けていきたいと思っています。

フリーライター菅原然子(すがわらのりこ)
大学で数学、大学院で教育社会学を専攻後、月刊『婦人之友』(婦人之友社)、月刊『教員養成セミナー』(時事通信出版局)等の記者・編集者を経て独立。
人物インタビューや教育関連記事を中心に、多分野の記事を書いています。
夫婦+コドモ2人(♀)の4人家族。
趣味はチェロを弾くこと。
動物と、文字と、音楽をこよなく愛するもの書きです。
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