あの寝苦しい夏は幻だったのかというぐらい、とても過ごしやすい秋の夜。
みなさん、毎日ぐっすりと眠れていますか?
寝付きが良くない、途中で目が覚めるなどの睡眠の悩みは、現代人には意外と多いもの。
しっかりと睡眠時間は取っていると思っていても、朝起きた時に疲れが取れていなかったり、だるさが残っている人は、睡眠の質が良くないのかもしれません。
睡眠は、健康だけでなく、お肌や髪の毛などの美容にもとても大切です。
ハーブとアロマで、眠るというとても大事な生活習慣を見直してみませんか。
睡眠のメカニズム
毎日なんとなくベッドに入っていませんか。
私たちの人生の3分の1をしめている睡眠は、人間が生きていく上でとても重要です。
仕事や家事に忙しくて、睡眠時間を削っているという人も多いかもしれませんが、それはとても危険な行為かも! と少し大げさかもしれませんが、それほど大切なことなんです。
睡眠の役割は、主に3つあります。
- からだの疲れをとる
- 脳の疲れをとり、記憶の定着をする
- からだに必要なホルモンの分泌を行う
このうち一つでも欠けると、からだやこころの疲弊に繋がり、病気の原因となります。
きちんと寝ているのにからだの疲れがとれない人は、①に問題があるのかもしれません。
睡眠の質が悪く、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のサイクルが乱れていたり、睡眠自体浅い可能性があります。
学生の頃は当たり前にできていたテスト前の徹夜は、絶対してはいけないことNo.1かもしれません。
睡眠によって、記憶を定着させたり、いらない記憶を忘れさせたりと、脳は睡眠中にとてつもない量の記憶の整理をしています。
よく眠った方が、記憶力はアップ! 大事な仕事やイベントのある前の日はしっかり睡眠を取りましょう。
また、体内リズムを整えたり、免疫力を高めたりするホルモンが睡眠中には分泌されます。
このホルモンによって、体内時計が正確に動いたり、病気に対する抵抗力を高めたり、お肌や髪の毛の調子も良くなります。
睡眠の質が悪くなるのはなぜ?
睡眠の質が悪くなる原因は、ずばり、現代の生活習慣にあると思います。
夜でも明るい場所で生活し、仕事の時間も長くなり、寝るぎりぎりまで活動している。
これでは、脳もからだもゆっくりと休むことができません。
私たちのからだは、交感神経と副交感神経によって、1日の活動のリズムを作っています。
交感神経は活動の神経、副交感神経は休息の神経と思い描くとわかりやすいかもしれません。
つまり日中は交感神経が優位に働き、仕事に家事に、遊びにやる気がみなぎっている状態です。
一方で、夜になると副交感神経が優位になり、だんだんとからだと脳がおやすみ状態となり、自然と眠りに入っていきます。
しかし、夜でも交感神経が活発な状態が続いている人が多いのが現状です。
残業をしたり、夜遅くにごはんを食べたり、眠る直前までテレビやスマホを見ていたりと、副交感神経優位にシフトしていかない生活が当たり前になっています。
この状態のまま眠りにつくと、きちんとした睡眠のリズムがとれなくなり、睡眠にいろいろな障害が出てしまいます。
しかし、急に今の生活習慣を変えるのはとても大変ですし、仕事や家のことなど自分の力だけではどうしようもないことも多いですよね。
そこで、ハーブとアロマを使って、少しでもぐっすりと気持ち良く眠れる方法を紹介しますので、自分の生活習慣に合った方法を試してみてはいかがでしょうか。
眠る前の1杯のハーブティーでリラックス
眠りのハーブとしておすすめしたいのがジャーマンカモミール。
鎮静、リラックス作用があり、眠る前の1杯としてハーブティーで飲みます。
ハーブティーを飲むことで体が温まり、自然な眠りへと導いてくれるとともに、カモミールなどのハーブの香りを嗅ぐことで、アロマテラピー効果も感じられます。
特におすすめのブレンドは、ジンジャーカモミールミルクティー。
ジンジャーで体を温め、カモミールでリラックスします。
- ジャーマンカモミール(ドライ) 3g
- 牛乳 120ml
- ジンジャーパウダー 適量
・ジャーマンカモミール、牛乳を鍋に入れ、2分程度煮出し、ジンジャーパウダーを適量振り入れます。
(ジャーマンカモミールをカップに入れ、お湯を注ぎ2分ほど蒸らし、牛乳、ジンジャーパウダーを入れてもOK)
・お好みで、ハチミツやきび砂糖を加えたり、牛乳を豆乳に変えても美味しいですよ。
・キク科アレルギーの方は、なるべく使用を控えてください。
その他にも、パッションフラワー、リンデン、セントジョンズワートなどの鎮静・リラックス系ハーブもおすすめです。
ラベンダーの精油でアロマテラピー
香りの情報は、脳へダイレクトに届くので、リラックス効果が1番感じやすいかもしれません。
特にラベンダーの香りは、鎮静・リラックス効果があり、不眠や不安を解消してくれます。
夜眠る前に、部屋をラベンダーの香りにしておくと、眠りに入りやすくなります。
また、不安があったり気分がざわざわしているような時には、ラベンダーのドライハーブに、ラベンダー精油を数滴垂らしたサシェを、枕元や枕の下においておくと、ぐっすり気持ち良く眠ることができます。
バスタイムもハーブやアロマで心地よく
私たちのからだは、日中上がった体温が夜に下がることで、自然な眠りにつくことができます。
眠る少し前に体温を上げてあげることで、眠りにつく頃には体温が下がっていき、だんだんと眠たくなっていきます。
従って、質の良い睡眠に入浴は欠かせません。
毎日シャワーだけという人も、ぜひ入浴する日を作ってみてください。
入浴することで、からだが芯から温まります。
そして、ハーブ&アロマでバスタイムを贅沢なリラックスタイムにしてみましょう。
ラベンダーやカモミールなどのハーブを布の袋やお茶パック(大きめ)に入れて、バスタブに入れるだけ。
お湯の中でもみもみすれば、良い香りがさらに漂い、リラックス効果もアップ。
また、好きな香りの精油(ラベンダーやローズ、ネロリがおすすめ)を3滴ほどバスタブに入れ、よくかき混ぜて入浴するのもおすすめです。
ゆったりと香りを感じてみてください。
日中の適度な運動は眠りやすいからだに
日中座りっぱなしの人は、質の良い睡眠をとることができないかも。
睡眠には、適度な疲労感、つまり軽い運動が必要です。
だからといって、走ったり、ジムに行ったりすることは難しいですよね。
普段の生活の中で、少し歩く時間をとったり(1駅歩いてみるなど)、階段を上ったりするだけでも、適度な運動効果が得られます。
この適度な疲労感がぐっすり眠れる習慣となります。
また、寝る前の軽いストレッチやヨガもおすすめ。(激しいポーズなどは、眠りの妨げになるのでNGです)
好きな香りのアロマを焚きながら行えば、さらにこころもリラックスできます。
ストレスをためない生活を送る
いくらハーブやアロマを使っても、ストレスが溜まりに溜まっている生活はぜひ見直しを!
ストレスは交感神経優位となり、不眠の原因となります。
自分なりのストレスの対処法を見つけることが快眠への近道です。
スマホをベッドの中でなんとなく、ついつい見てしまうことは、眠れないからだを作っているようなもの。
心地のよい好きな音楽をかけるだけでもこころが穏やかになり、日頃のストレスが緩和されます。
自分の呼吸に意識を集中する瞑想もおすすめ。日頃思っている嫌なことや悩みなど一旦忘れる時間を、1日5分でも良いので取ってみませんか。
もしかすると、ストレス解消法を見つけるのが1番の不眠解消法かもしれません。
日常生活にハーブやアロマを、ストレス解消法の1つや、快眠への1歩として使ってもらえることを期待しています。