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私のごきげんな毎日

ファースト・マン

シネマキアート

『セッション』(2015)、『ラ・ラ・ランド』(2017)と、二度の衝撃を与えてくれたデイミアン・チャゼル監督の最新作は、月面着陸計画に人生を捧げたアポロ11号船長ニール・アームストロングの視点で描く『ファースト・マン』。実は『ラ・ラ・ランド』よりも前に企画された本作で再びライアン・ゴズリングとタッグを組み、新境地を開いています。前二作同様、本作にも共通して言えることはラストシーンが本当に素晴らしいということ!

1969年に月へと飛び立ったアポロ11号。それは、人類初の月面着陸という、前人未踏の未知なるミッションにして、人類史上最も危険なミッションだった……。
最初に月面を歩いた男=“ファースト・マン”ニール・アームストロングに扮するのはライアン・ゴズリング。無口で感情を表に出さない人物として知られるニールの孤独と強い意志を繊細に演じています。「ライアン以外にニールを演じられる俳優は思いつかない」と、本作の原作「ファーストマン:ニール・アームストロングの人生」の著者ジェイムズ・R・ハンセンも賛辞を贈っているとか。

またニールを支える妻ジャネットを演じるのは、『ドラゴン・タトゥーの女』シリーズ最新作『蜘蛛の巣を払う女』(2019年公開予定)で主演に大抜擢されたクレア・フォイ。ニールが信頼を寄せる宇宙飛行士エド・ホワイトには『ゼロ・ダーク・サーティ』(2013)のジェイソン・クラーク、その妻バットには今年チャゼル監督と結婚したオリヴィア・ハミルトンが扮しています。

さらに世界40カ国以上に同時中継され5億人以上の人々が見ていたと言われる、誰もが知る月面着陸の瞬間までの、誰も知らない数々のエピソードを細やかに洗い出し、ダイナミックにまとめ上げた脚本は、『スポットライト 世紀のスクープライト』(2016)でアカデミー賞脚本賞を受賞したジョシュ・シンガーが担当。『ファースト・マン』を鑑賞した、故・アームストロング氏の息子たちは「本作は真実に忠実であることを物語っている。映画の内容および出演者たちの演技が、いかに真に迫っているかをあらわす作品だ」とコメントしています。

“That’s one small step for (a) man, one giant leap for mankind.(これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である)”。人類が初めて月面着陸してから50年という記念すべき年に公開される『ファースト・マン』。チャゼル監督自身初のIMAXフィルムで撮影したエキサイティングな映像で、未来を切り開いた偉業への道のりを丁寧に描いた壮大なエンターテインメントを、劇場の大きなスクリーンで“アポロ11号の4人目の乗務員”として体感してみて!

『ファースト・マン』
2019年2月8日(金) 全国ロードショー
http://www.firstman.jp/
(C)Universal Pictures

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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