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私のごきげんな毎日

ワンダーウーマン

シネマキアート
ワンダーウーマン

私は、女性ヒロインが活躍する映画が好きです。ララ・クロフト(『トゥームレイダー』)、アリス・アバーナシー(『バイオハザード』)、ザ・ブライド(『キル・ビル』)、ヒット・ガール(『キック・アス』)……。今回はそれらに勝るとも劣らないスーパーヒロイン映画『ワンダーウーマン』を紹介します。もう~痛快の一言に尽きます!

女性だけが暮らすパラダイス島で育ち、男性を見たことすらない好奇心豊かなプリンセス・ダイアナ(ガル・ガドット)。ある日、不時着した米人パイロットのスティーブ(クリス・パイン)を助けたことから、外の世界を知り、人々の争いを止めるため女戦士ワンダーウーマンとして立ち上がる……。

これだけのストーリーを読んでもきっと「よくある話」と、食指は動きませんよね? でもとにかくダイアナことワンダーウーマンが愛すべきキャラクターなのです。1941年にDCコミックに初登場したワンダーウーマンですが、アメリカでは知らない人がいないほど国民的人気を誇り、あの歌姫ビヨンセやケイティ・ペリーも「演じてみたい!」と熱望するほど。同じDCコミックの人気女性キャラクター、『バットマン』のキャットウーマンや『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クインも可愛いのですが、ワンダーウーマンは彼女たちとは違って女を武器にしていないところや時折見せる天然でチャーミングな姿にも好感が持てます。このあたりに『モンスター』(2003)で主演のシャーリーズ・セロンをオスカー女優へと導いた女性監督パティ・ジェンキンスのこだわりが感じられます。

そのワンダーウーマンを演じるガル・ガドットがばっちり役にハマっています。ミス・イスラエルに選ばれたこともある彼女は、私が愛するシリーズの『ワイルド・スピード MAX』(2009)のジゼル役でスクリーンデビューを果たし、米映画サイト「TC Candler」の「世界で最も美しい顔 2015」では2位に選出されています。ふたりの娘を持つ母でもあり、本作撮影中は次女を妊娠中ながらあんな激しいアクションをこなしていたとか。

またワンダーウーマンと恋に落ちるスティーブを演じたクリス・パインがこれまたいい! ユーモア溢れるいくつかのセリフも笑えて、個人的に『スタートレック』時よりもいい男に見えました。そしてワンダーウーマンを女戦士として鍛えるアンティオペ役の御歳51歳のロビン・ライトの美しい肉体とアクションにも注目です!

そして全米で6月に公開されるやいなや大ヒットし、全米興行収入は402,201,085ドル(約442億円/1ドル110円)!
ワーナー・ブラザース史上歴代3位となり、全米ではこの夏一番の超大ヒットをした映画となりました。なんと、全米2017年年間興行ランキングでも『美女と野獣』に次いで現在第2位という、誰も予想できなかった素晴らしい結果に。そして先月、ガル続投での続編も発表されました(本当に本当に楽しみです)!

「スーパーマン」「バットマン」「アイアンマン」「スパイダーマン」などは何度となく実写映画化されてきましたが、女性スーパーヒーローは興行的な成功が見込めないという理由で長らく実写映画化が叶わなかったのですが、それを覆すこの大ヒットで『ワンダーウーマン』は歴史に名を刻む一本となりました。

アクション映画に留まらず、恋愛映画としても高い支持を得ている『ワンダーウーマン』。11月23日より日本公開となる、元祖アメコミ界の超人チーム『ジャスティス・リーグ』にもワンダーウーマンは登場するので、まずはなぜ彼女が最強の女戦士となったのかとスティーブとの恋の行方を本作でチェックして!

ワンダーウーマン
8月25日(金)全国ロードショー
(C) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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