この人をもっと多くの人に知ってもらいたい
――菅さんと以前お仕事をさせていただいたときに、「みんなが機嫌よく仕事ができるように」とお気遣いくださって。すごいなあと思いました。
私、これまでにたくさん失敗してきたんですよ。書く必要のないことをついメールに書いてしまって先方を怒らせたり、言う必要のないことを言って仕事がいただけなくなったり。それもあって、自分が言われて嫌なことは言わないようにしよう、自分も含め、なるべくみんなが楽しく機嫌よく仕事ができるようにしたいと心がけています。フリーとはいえ、チームで仕事をすることが多いので。上機嫌でいることの大切さは、齋藤孝先生が教えてくださって。「機嫌のいい人のところには、人も仕事も集まってくるんだよ、機嫌は大事」って。なるほどなと思いました。
――今、自由に本を作っていいよと言われたら、どんな本を作りますか?
子ども向けの本をもっと作りたいかな。パンの缶詰や駅伝の本もそうですが、今後もいくつか子ども向けのノンフィクションの仕事があって。自分のやりたいことと、いただいたお仕事が重なるのは嬉しいです。
私が本を作りたいなと思うのは、自分の信念や使命感を持って生きている人と出会ったとき。それは、私自身がいつもどこか不安を感じながら仕事をしているので、そういう人に惹かれるんでしょうね。彼らに会って、そのお話から生きるヒントをもらって、それを多くの人に知ってもらいたくて書いているのだと思います。
仕事の形は、自分が著者であろうと、編集者であろうと、いわゆるゴーストライターであろうと、そこにはあんまりこだわりはないんです。取材対象をよい形で読み手に知らせたい。読み手に一番響く形を考えて、そのために自分が出せる力をなんでも出せばいいと思っています。