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私のごきげんな毎日を送るライフスタイルマガジン

【ワークスタイル】美しく、おいしく、身体にもいい和菓子 黒岩典子さん(和のかし 巡) - 3

大人女子のおしごと事情

挑戦に「遅い」はない

――それから本格的に開店準備を始められたのですか。
そうです。実は和菓子の製造は、会社を辞めてから細々と続けていました。化粧品メーカーのアユーラから和菓子を頼まれて作ったのが最初で、お茶席のお菓子を受注したりと、「和のかし 巡」としての製造販売はしていたので、ネットショップなども考えていたのですが、友人から「リアルもありじゃない?」と言われて、それもそうかと。店舗物件を探すところから、設計、椅子やテーブルの調達、販売担当者を探す、などなど、することは山ほどありました。

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――50代になってからの挑戦、すごいなと思います。
開店準備など、大変なことはたくさんありますが、私はいつも周りの人に支えられていて、それは本当に感謝しています。また、PRの仕事と今の仕事はまったく関係ないかといえば、そうでもなくて、自分が作っているもののコンセプトをどうすれば多くの人にわかりやすく伝えられるか、を考える時などにとても役立っています。これまで経験してきたことに、無駄なものはないのだと感じます。

50歳を過ぎて新しい世界に足を踏み入れるのは、不安がなかったわけではないけれど、退職後3年間でここまできてみて、何かに挑戦するのに「遅い」ということはないと感じています。

黒岩典子菓子職人 黒岩典子
「和のかし 巡(めぐり)」主宰。
体に優しくておいしい和のスイーツを作りたいとの思いから2012年に、マクロビオティックの道へ。
2016年4月 代々木上原に「和のかし 巡」をOPEN。
製造する全ての和菓子の素材にこだわり、お客様の真の健康と美味しいお菓子を食べる愉しさを同時に徹底的に追求し続ける。

和のかし 巡 
http://www.wa-meguri.com/
東京都渋谷区上原3-2-1(10時~18時)
03-5738-8050
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お仕事を成功させるためのジンクスは?
挑戦しようとしていることが、ビジュアライズできるかできないかが、私の中の、ビジネスが成功するかどうかのポイントです。想像できて、絵が描けないとたぶんうまくいかない。それはPR担当時代から思っていました。誰かと何かイベントをするときも、シチュエーションが具体的に想像できるとうまくいのです。逆にまったく絵が浮かばないときはやりません。これまでの人生の中の、いくつかの転機では、絵が描けることは成功につながったと思います。

こだわりの素材も販売されている
こだわりの素材も販売されている

オンとオフの切り替え方法は?
そもそもオンとオフの区別があまりありません。和菓子をつくるようになってから、植物をよく眺めるようになりました。和菓子は季節の先取りであり、お店で美しい上生菓子を見ると、素晴らしいなと思います。美しいものを見た時に「美しい」と思える感性をみがくのはすごく豊かなこと。自分もそうありたいです。そして自分に足りない日本文化の知識を、和菓子屋たる知識を身につけたいといつも思っています。だからオンとオフはあまり区別できないですね。

休日の楽しみ方は?
前の質問とも通じますが、基本的に今、休日はないです。でも毎日やりたいことを実現するために動いているので、楽しくて、嬉しくて仕方がないのです。

今、プライベートではまっていることは?
まさに、和菓子!です。

プレオープンにはたくさんおお花が届きました
プレオープンにはたくさんおお花が届いていました
フリーライター菅原然子(すがわらのりこ)
大学で数学、大学院で教育社会学を専攻後、月刊『婦人之友』(婦人之友社)、月刊『教員養成セミナー』(時事通信出版局)等の記者・編集者を経て独立。
人物インタビューや教育関連記事を中心に、多分野の記事を書いています。
夫婦+コドモ2人(♀)の4人家族。
趣味はチェロを弾くこと。
動物と、文字と、音楽をこよなく愛するもの書きです。
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