あえて管理職ではない立場で働く
――IT企業というと、一番に頭に浮かぶのはプログラマーやSEといった専門職ですが、恵良さんは一味違った部署で仕事をされています。
大学卒業後に就職した会社では、プログラミングもしたことがあるのですが、自分には向いていないと思いました。今でも、お客様に説明するために必要な知識については勉強しますが、プログラミングを専門にしようとは思っていません。
もともと私は、好奇心が強く、いろいろなことにチャレンジしてみたいと思うタイプです。今いる部署は、他の部署では対応していないことが集まってくる、おもしろいところなので、私にはぴったりな気がします。営業は製品を売る部署で、開発は製品を作る部署ですが、私が今いるのは、営業と開発のちょうど中間に位置する、ちょっと一言では説明しにくい部署になっています。
――IT企業では特に、40代ともなると、もうそろそろ管理職の年代かと思いますが、今現在はそうした役職には就かれていないのですか。
確かに、管理職が視野に入って来る年代になりましたが、私はまだ就きたくないと思っています。それは、責任を負いたくないから、というのではなく、もっといろいろなことをしてみたいから。管理職になると、やはり自分の責任の部分について担当することになるので、仕事がある意味制限されますから。