朝晩がだいぶ寒くなり、本格的な冬もすぐそこまで来ています。
寒くなってくると、からだの冷えが気になりませんか?
さらに、からだが冷えることで、胃腸の調子もなんとなく優れなかったりしませんか?
冬は、春からの温かい季節を元気に過ごすための準備期間です。
栄養を蓄え、からだも心も充電する休息期間でもあります。

胃腸に負担をかけず、からだを温めてくれるお粥は、これからの季節にぴったりです。
旬の食材などを使った栄養もしっかりと補給できる薬膳粥、ぜひこの冬にお試しください。
お粥は病気の時だけの食べ物ではない?

お粥と聞くと、風邪をひいた時や食欲がない時など、あまり元気ではない時に食べるイメージではないでしょうか。
実は、お粥は元気な時にも食べて欲しい万能ごはんなんです。
薬膳では、お粥には「十徳(粥有十利)」と言われるすばらしい徳があるとされています。
- 顔色、肌つやをよくする
- 体力をつける
- 寿命を延ばす
- 体が楽になる
- 言葉がはっきりとする
- 胸のつかえがなくなる
- のどの乾きがなくなる
- 空腹がなくなる
- 風邪が治る
- 大小便の通じが良くなる
これを見ると、毎日でも食べたくなりませんか?
お粥に、その日の体調に合った食材や、季節の旬の食材を加えれば、栄養満点の1食になります。
病気の時だけと言わず、毎日の食事にお粥を少しずつ取り入れてみても良いかもしれませんね。
冬になると、体調があまり良くないという方や、からだがとても冷えるという方は、一度お粥生活を始めてみませんか。
冬におすすめの薬膳粥

定番の白粥ももちろん良いのですが、さらにお粥の効能・効果を実感してもらう為に、これからの季節におすすめの薬膳粥を作るポイントを紹介していきます。
冬はからだが冷え、乾燥する季節です。
からだを温めたり、潤す食材を使って、お粥を作ってみましょう。
鶏肉を使うと、出汁も美味しい!
鶏肉はからだを温める食材です。
寒い季節には、ぜひ食べて欲しい代表格です。
お粥を炊く時に、一緒に鶏肉を入れることで、とても美味しいお出汁ができあがります。
ほんの少しの塩で味つけするだけ、本格的な中華粥のようになります。
骨付きの鶏肉を使うとさらに美味しさアップ。
骨付きのお肉は、からだを潤す効果もありますので、乾燥しがちな季節におすすめです。
しょうがのぽかぽか効果でからだを温める
しょうがはからだを温めてくれるので、普段の食事にも使っていただきたい食材ですが、お粥に入れることで、しょうがの風味が加わり、食欲もアップ。
胃腸の調子が悪くて食欲がない時には、しょうがのすりおろしを少し入れると効果的です。
ねぎやとうがらしもからだを温めるので、薬味として常備しておくと良いでしょう。
からだを潤す食材を入れる
からだが乾燥する冬は、のどの痛みや皮膚の乾燥、便秘などの症状が出やすくなります。
白い食材(白きくらげ、だいこん、れんこんなど)や、骨付きのお肉がおすすめです。
鶏肉とれんこんの薬膳粥

今回ご紹介するのは、鶏肉とれんこんを使った薬膳粥です。
潤す食材と温める食材で、秋から冬にかけての不調を改善していきます。
材料と分量(約2人前)
- 米…1/2合
- れんこん…50g
- 黒きくらげ(生)…3枚 ※乾燥きくらげの場合は、あらかじめ水に戻しておく
- 鶏もも肉…50g
- 水…700ml
- 塩…小さじ1/2
作り方
- 米を洗い、分量の水に30分~1時間浸水させます。
- れんこんと鶏もも肉は一口大より少し小さめに、黒きくらげは細切りにします。
- 鍋に米を水ごと入れ、れんこん、鶏もも肉、黒きくらげを加え、ふたをします。
- ③を強火にかけ、沸騰したら弱火にし、約30分炊きます。吹きこぼれてくるようだったら、ふたを少しずらします。
- 塩を加えて、さらに約15分炊いてできあがりです。
仕上げに、しょうがのすりおろしを入れたり、クコの実を飾っても。
また、水の量は、お好みのお粥の固さ加減で調整してください。