40代のファッション迷子の女性に、おしゃれのヒントをお伝えするこちらの連載、今回は骨格診断について。身体つきと似合うファッションの関係、ご存知ですか?
骨格診断とは?
『骨格診断』とは、身体のラインや質感の特徴を『ストレート』『ウェーブ』『ナチュラル』3つのタイプに分け、自分がどのタイプかを知ることで、似合う服や小物の「素材」と「デザイン」がわかるというもの。
以前ご紹介した『顔タイプ診断』では似合う“ファッションテイスト”、つまり「どこのお店に行くのがいいか」「どの雑誌を参考にすればいいか」がわかるのに対し、骨格診断では「そのテイストのお店で売っている服の中から、どんなアイテムを選べば自分をより素敵に見せてくれるか」がわかります。
お買い物がしやすくなりますし、手持ちの似合わない服の理由がわかって、断捨離が進むといった効果もありますよ。
3つの骨格タイプ、あなたはどのタイプ?
各タイプの代表的な特徴を以下にまとめました。チェックがより多くつくのがあなたの骨格タイプです。
ストレート | ウェーブ | ナチュラル | |
---|---|---|---|
全体的な印象【重要】 | □筋肉のハリ感を感じる □上半身に重心がある(リンゴ型) | □脂肪のやわらかさを感じる □下半身に重心がある(洋ナシ型) | □骨っぽさ、枠組み感を感じる □重心は上・下どちらともいえない |
首は? | □太め・短め □シワは少ない | □細め・長め □シワが出やすい | □長さは個人差 □スジっぽさを感じる |
上半身の印象は? | □デコルテに厚みがあり、肩や二の腕に肉感あり □バストトップ位置が高い | □上半身が薄い □バストトップ位置は低め | □厚みは個人差 □前から見ると長方形のフレームを感じる |
鎖骨や肩甲骨、関節の骨は? | □目立たない | □目立つが細い | □はっきり目立つ |
背中は? | □肉感がありS字カーブ | □平ら | □肩甲骨が大きく感じられる |
手首の断面は? | □丸に近い | □平たい(楕円) | □骨っぽく、くるぶしの骨が目立つ |
腰の位置は? | □高め | □低め | □個人差あり |
ウエストのくびれは? | □一点でキュッとくびれている | □なだからにカーブ | □寸胴気味、または骨盤との落差によるウエスト |
ヒップは? | □骨盤に筋肉が乗っていて、トップも高い | □ヒップは扁平気味で下に広がる | □肉感が少なく、長方形 |
脚は? | □前ももに肉感がありひざ下は細い □足首が締まりメリハリがある | □ももが横に張っている □足首とふくらはぎのメリハリは少なめ | □ももは肉感が少ない □ひざ下がスジっぽいorシシャモ脚 |
わかりやすく一つのタイプに偏る方もいますが、実際はいくつかのタイプに同じくらいチェックが入ったり、判断に迷ったりする方も多いです。
そのため最近はミックスタイプを設けたり、さらに細分化して診断したりするところもあります。私のご提供している骨格バランス®診断も、二つのタイプの間に近い方には「ストレート寄りナチュラル」「ナチュラル寄りウェーブ」などのようにご説明しています。特に40代以上になると、若い頃より筋肉が落ちて脂肪が増えたり肉付きが変わってきたりして、典型パターンにあてはまらない部分が増え、それらをふまえた診断とアドバイスが求められるためです。
自己診断でピンとこない方は、一度プロの診断とアドバイスを受けてみることをおすすめします。
タイプ別、似合う素材の考え方
洋服を選ぶとき、実はとても大切なのが似合う『素材』の見極めです。身体と素材の質感が調和していないと、服が安っぽく見えたり、どこかちぐはぐな印象を与えたりします。
ストレート | ウェーブ | ナチュラル | |
---|---|---|---|
身体の質感 | 筋肉のハリ感 『むっちり』 | 脂肪の柔らかさ 『ふんわり』 | 骨の枠組み感 『固め、骨っぽい』 |
マッチする素材 | ✔︎ハリ感、落ち感 ✔︎しっとり重み(厚み)のある、フラットな素材 | ✔︎柔らかさ、空気感 ✔︎凝っていたり、繊細さのある素材 | ✔︎織りや風合いがある ✔︎天然素材、ざっくり ✔︎落ち感 |
例 | 綿、シルク、カシミア、ハイゲージニット、レザー(表革) | シフォン、レース、モヘア、ツイード、ラムレザー、スエード | 麻、綿、コーデュロイ、デニム、ムートン、バッグスキン |
NG | ペラペラ、ふわふわ | パリッと、ゴワッと | シンプルでフラット |
上記は原則で、顔タイプやパーソナルカラーによっても例外が生じます。詳しくは次回ご説明します。
タイプ別、似合うシルエットは?
骨格タイプがわかると、似合う服の『デザイン』もわかります。トップスはこういう形、スカートはこんな感じ…など、アイテムごとに選び方のコツがあるのですが、すべて挙げると長くなってしまうので、ここでは特に意識したいポイントをタイプ別にご紹介します。
【ストレート】
✔︎メリハリボディのため、バストやヒップなど出ているところと同じ幅でゆったり身体を覆うトップスは気太りします。デザインや落ち感素材によってウエスト周辺がある程度身体に沿ってくれるものを選ぶか、着こなしの工夫(前だけインなど)でボリュームを調整するのがおすすめ。
✔︎身体の前後の厚みや横幅をプラスしないほうがよく、特にデコルテや腰周りはボリュームを足さないフラットなデザインが似合います。
✔︎胸元が開いているとスッキリして見えますが、横にも大きく開いたものは肩の丸みが強調され逆に太って見える場合も。多少首が詰まっている方が似合う方もいます。
【ウェーブ】
✔︎デコルテを開けると貧相に見えたり、上半身が間延びしたりしがち。首元は詰まったものが似合いやすいです。特にマキシなどボトムスの丈が長いときは、首元を詰めて重心を上げるよう意識して。
✔︎ウエストを高めの位置でマークしたXシルエットが得意。フレアシルエットのスカートは、ももの付け根の横張りがカバーでき細いウエストも強調できるので特に似合います。
✔︎上半身は、立体的なデザインや空気感のある素材でボリュームを足すとバランスがよくなります。また長袖は腕まくりして七分丈にするのも重心が上がりおすすめです。
【ナチュラル】
✔︎ジャストサイズのシンプルベーシックな服は、物足りなく貧相に見えたり、逆にゴツい印象になったりしがち。適度なゆとりや立体感のあるデザインで、骨っぽさとフレーム感をカバーするのがポイントです。
✔︎重心を下げた着こなしが得意。スカートやパンツはしっかり長い丈が似合います。ハイウエストは苦手で、ウエストラインもあいまいにした方がスタイルアップします。
✔︎顔立ちによっては、ざっくりとした天然素材やデニム素材などが似合いにくい人も。その場合は大人っぽいキレイめ素材にし、立体感のあるデザインで補います。
今回は、骨格診断の概要をお伝えしました。ご自分のタイプと、似合う素材やデザインが大まかにつかんでいただけたでしょうか。
次回は後編として、タイプごとに似合うとされているアイテムについてより詳しくお伝えし、さらに顔立ちを考慮した例外パターンについてもご説明します。