40代のファッション迷子の女性に、おしゃれのヒントをお伝えするこちらの連載。今回は、カジュアルテイストがなんだかしっくりこない現象についてです。
原因はいくつか考えられますが、その一つに「カジュアルな装いが苦手なタイプがいる」ということ、ご存知ですか?
カジュアルの流行は嬉しいけれど……?
ここ数年、カジュアルスタイルが流行していますよね。ファッション誌でスニーカーやフーディ、マウンテンパーカーなどが“あえてのおしゃれアイテム”として紹介されていたり、SNSでユニクロのTシャツがマストアイテムとして人気となったり。
ファストファッションが豊富な今は、世代によるファッションの垣根はあまりなく、20代も40代も同じようなアイテムを買って着こなす、そんな時代です。
さらにカジュアルスタイルは、40代以降の女性にとって強い味方。もう、重いバッグは持ちたくない、疲れるヒール靴は履きたくない……その点、スニーカーや軽い素材のバッグで完成するカジュアルスタイルはありがたい存在です。中には転職や子育てとったライフスタイルの転換を機に、一気にファッションテイストを変えたという方もいるのではないでしょうか。
着る服やヘアメイクをカジュアルに寄せていったあとで、ふと「あれ、なんだか私、垢抜けない…」と気づく。モデルさんや、カジュアル上手なお友達に比べると、ご近所着(ワンマイルウェア)のように見えたり、若作り感が出たり。
その違和感、「顔立ち」が原因かもしれません。
顔立ちが似合う・似合わないを左右する
自分に似合うファッションを知る指標として、最近注目されてきているのが『顔タイプ理論』です。
“似合うファッションは顔立ちで決まる”という考え方で、顔の印象を8つのタイプに分け、それぞれに似合うファッションテイスト(雰囲気やブランドなど)を導きだすというもの。
今回は8タイプの詳しい説明は割愛しますが、顔タイプのセオリーによると、カジュアルが得意な人と苦手な人、その違いを顔タイプの“世代感”で説明することができます。
世代感とは、『大人顔か、子ども顔か』ということ。つまり“子ども顔はカジュアルが得意、大人顔はカジュアルが苦手”という大原則があるのです。
二つの顔立ちの違いは、次のようなイメージです。
子ども顔さんはいわゆる“童顔”と言われるタイプで、若々しく見られます。芸能人で言えば、永作博美さんや石田ゆり子さん、広末涼子さんなど。40代、50代になっても、カジュアルスタイルをおしゃれに着こなせてしまうタイプ。
一方で大人顔はきちんとしたスタイルが得意。井川遥さんや天海祐希さん、中谷美紀さんなど。どちらかといえばこのタイプの方たちには、スニーカーではなくパンプスを、洗いざらしのシャツではなくブラウスを着ていてほしい、と思いませんか?
私は子ども顔?大人顔?
自分がどちらに当てはまるかは、次の8項目をチェックすることでわかります。Aが多ければ子ども顔、Bが多ければ大人顔です。
- 正面から見た顔の形は?
A:丸顔または横幅のあるベース型
B:面長(卵型や縦長のベース型) - 正面から見て、鼻の下からアゴ先までの長さと、額の長さを比べると?
A:額のほうが長い
B:鼻からアゴ先までのほうが長い - 目の間は?
A:離れているほう
B:狭く、寄った印象 - 鼻の高さは?
A:低い
B:高い - 顔の立体感は?
A:あまりなく、平たい印象
B:立体的なほう - 目の大きさは?
A:小さめ
B:大きめ - 鼻(小鼻)の横幅は?
A:目一つ分より小さい
B:目一つ分より大きい - 口の大きさは?
A:小さめ
B:大きめ
「自分の目は大きい?小さい?」など、客観的にとらえるのは難しいかもしれません。その場合は、第三者の目線で判断してくれるプロの診断をおすすめします。
大人顔が苦手なのはこんなアイテム
大人顔であっても、30代前半くらいまでなら持ち前の若さでカジュアルスタイルもある程度着こなすことができます。でもアラフォーくらいになってくると、だんだん違和感が大きくなって、若作り感が出たり、アウトドア着っぽくなったりしてくるのです
そんな大人顔さんが苦手とするのは、次のように「子ども顔に似合うアイテム=子ども服にもありそうなアイテム」たちです。
子ども顔向けアイテムの例
- アウター
-
ショート丈、フード付きのもの
ダッフル、Pコート、
デニムジャケット、スタジャン - トップス
-
丸襟、フード付きパーカー
洗いざらしの綿、スウェット素材、ケーブル編みニット - ボトムス
-
ショート丈~ひざ丈
デニム、オーバーオール、サロペット、ギャザースカート - 小物
-
リュック、きんちゃく型、かごバッグ、布やナイロンのトート
ベレー帽、キャスケット
スニーカー、バレエシューズ
ビーズや天然素材(羽や木、布など)、アクリル素材、コットンパールなどのアクセサリー - 質感
-
マット、ざっくり編み、シワ感、モコモコ
いかがでしょう、意識せず手に取ってしまうものが結構ありませんか?
大人顔がカジュアルを着こなすコツは?
もちろん前述のアイテムも、素材や色、デザイン等で大人顔さんにも大丈夫なものはあります。ただ、身に着けるアイテムをすべて子ども顔向けのアイテムでコーディネートすると、どうしても洗練されて見えません。
例えば以下のような工夫をして、どこかに大人っぽい世代感を入れることが大切です。
✅デニムにはスニーカーではなくフラットパンプスを合わせる
✅スニーカーはレザー素材でゴム部分が目立たない、シュッとしたシルエットのものにする
✅Tシャツはリブが目立たず表面に光沢感を感じるものを選ぶ
✅かごバッグはレザーが組み合わされているなど、きちんとした印象のものにする
✅服はカジュアルでも、バッグと靴などの小物は上質なレザー素材にする
✅アクセサリーは地金タイプの上質に見えるものをつける
……などなど
「もしかして私、大人顔かも……」と感じる方に、少しでも参考になると幸いです。
なお次回は、顔タイプ分類のもう一つの軸、「甘めフェミニンと辛口マニッシュ、どちらが得意か?」を見極める方法についてお伝えします。