春になると、訳もなくイライラしたり、怒りっぽくなることありませんか?
環境が変化したから?
自分の性格のせい?
その他にも、睡眠に満足できない、目が充血するなど、春になったら出てくる不調はたくさんあります。

その原因は、実は春という気候のせいかもしれません。
春の不調におすすめの薬膳食材で、このイライラを解消してみませんか?
身近にある食材が、この季節の味方になってくれたら嬉しいですよね。
毎日の食事に取り入れられるちょっとしたヒントをお教えいたします!
春は、「肝」が活発になることで不調が起こる

漢方でいうところの五臓(からだの機能や働きを5つに分類したもの)の中で、春に最も気をつけたいのは「肝」です。
「肝」は、「気」(生命エネルギー)や「血」(おもに血液と栄養、酸素)の流れをつかさどり、体内の血液の量を調整しています。
また、自律神経にも関係しており、精神の安定に関わっています。
春は、この「肝」が活発になります。
活発になる=良いことのように思いますが、活発になりすぎることで、自律神経にも影響を及ぼします。
自律神経のバランス自体が崩れ、うまく機能しなくなってしまうのです。
このように、「肝」のバランスが崩れると、イライラしたり、怒りっぽくなったり、めまい、目の充血などの症状が出たりします。
また、やる気がなくなったり、不安になったり、不眠の症状が出る場合もあります。
春は、生活環境が変わったり、人間関係の悩みなど、楽しいことがある反面、ストレスが多い季節でもあります。
実は「肝」は、ストレスによってダメージを受けやすく、気の巡りが悪くなることで、イライラや不眠の原因になってしまいます。
春は、こころ穏やかに、「肝」をいたわってあげることが大切になってきます。
ストレスをためず、できるだけ自分のペースで考え、動いていきましょう。
春のイライラにおすすめの食材

春の不調を改善するには、「気」の巡りを良くすること、「肝」の働きを助けること、「肝」の働きを安定させる「血」を十分に補うことがポイントです。
これらの働きのある食材を毎日の食事に取り入れることで、「肝」が本来の働きを取り戻し、ストレスの多いこの季節にも元気に過ごすことができます。
それでは、おすすめの食材を紹介していきます。
どの食材もスーパーなどで手に入るものばかりですので、お買いものついでに探してみてくださいね。
「気」の巡りを良くする食材
野菜
しそ、三つ葉、ねぎ、みょうが、香菜、しょうが、らっきょう、玉ねぎ、チンゲン菜、セロリ、春菊、えんどう、そば
果物
レモン、みかん、ゆず、オレンジ
ハーブ・生薬
ミント、ジャスミン、ローズ、ターメリック、サフラン、紅花
調味料
酢
「肝」の働きを助ける食材
野菜
チンゲン菜、よもぎ、にら
魚肉類
ほたて、えび、いか、あさり、かき、たら
ハーブ・生薬
ミント、ジャスミン、ローズ、ターメリック、フェンネル、クコの実
調味料
酢
「血」を補う食材
野菜
ほうれん草、にんじん
果物
レーズン
魚肉類
レバー、ハツ、たこ、いか
この季節にとても簡単に取り入れて欲しい一押し食材は、香味野菜とかんきつ類です。
香りのある野菜やハーブ、今が旬のかんきつ類は、イライラやうつ症状に効果的です。
お味噌汁やサラダなど、毎日食べるおかずに、ちょい足しすれば継続的に食べることができます。
春だけでなく、ストレスがたまっているなと感じた時や、心がなんだか落ち着かない時におすすめです。
簡単!春のイライラ解消サラダ

材料と分量(2人分)
- ほたて(お刺身用)…8切れ
- スナップエンドウ…4本
- しそ…4枚
- みょうが…1本
- オレンジ…1/2玉
- オリーブオイル…大さじ1
- バルサミコ酢…小さじ1
- しょうゆ…適量
- 粒マスタード…お好みの量
作り方
- スナップエンドウは、茹でて、食べやすい大きさに切ります
しそとみょうがは、細切りに、オレンジは皮をむき、一口大に切ります
ほたては、大きければ半分に切ります - オリーブオイル、バルサミコ酢、しょうゆ、粒マスタードを混ぜ合わせておきます
調味料の配合は、お好みの配合でどうぞ
オリーブオイルをごま油、バルサミコ酢をお好きなお酢(ワインビネガー、米酢、黒酢など)、しょうゆをナンプラーにしても美味しいです。 - ①を混ぜ合わせ、食べる時に②のドレッシングをかけてお召し上がりください
そして、ごはんのお供のお茶にはジャスミン茶がおすすめです。
ジャスミンの香りには、イライラや怒りを静める効果があります。
緑茶とジャスミン茶の組み合わせも美味しいので、日々のお茶に取り入れてみてください。