こんにちは、セラピストの堀井美岐です。新年度・新学期が始まり新しい生活がスタートされた方もいらっしゃるかと思います。ワクワクしたり、緊張したりと気持ちを不安定になりがちな春です。
4月の新しいスタートにふさわしい香り「アンジェリカ」をご紹介します。

「アンジェリカ」は、アンジェリカルートとアンジェリカシードと呼ばれる精油です。

日本ではあまり馴染がないかもしれませんが、ヨーロッパでは古くから儀式などに使われていました。呼び名のアンジェリカは天使、大天使ミカエルの日に花が咲いたので、邪悪なものから身を守り「天使の草」と呼ばれてもいました。

中世では最も有用性が高いハーブとして加えられており、現在でも呼吸・循環器・免疫系など様々な不調改善に取り入れられています。
アンジェリカは3年サイクルで白い花を咲かせ、その後に種ができます。

アンジェリカの根から抽出した精油を「アンジェリカルート」、種から抽出した精油を「アンジェリカシード」と言います。

植物としては「セリ科」に属しています。中国医学(漢方)では「当帰(とうき)」の近縁種として紹介されることもあり、日本では当帰の方が古くから定着していたため、アンジェリカは西洋当帰、ヨーロッパ当帰と呼ばれています。当帰は冷えや女性の不調改善に取り入れられておりますが、アンジェリカも同じく女性の体を整える働きがあるため、「女性のための朝鮮人参」とも呼ばれています。

香りは、ルートの方がムスクのような土っぽい香りで、シードの方は、甘みのあるハーブ調で親しみやすいと思われます。
香りや成分は少し異なりますが、作用については、ルートもシードも大きな違いはないと考えられています。

アンジェリカの効果効能

心への効能

アンジェリカは「不安と力の精油」と呼ばれており、不安定な気持ちを落ち着ける鎮静作用や精神安定作用が高く、心を穏やかにリラックスさせる働きが高いと言われています。
真面目過ぎる人、正義感の強い人を癒すと言わており、自律神経を調整する作用があります。
種子と根から抽出されるため、自分のルーツに関連深い精油です。自分の本来進むべき道や、正直になることをサポートしてくれる精油でもあります。

身体ヘの効能

呼吸器・消化器・循環器・免疫系と広い範囲で役立つ精油です。呼吸器・免疫系に関しては抗ウイルス・抗アレルギー作用に加え、去痰、鎮咳にも役立つため風邪やアレルギー性鼻炎などの症状にも有効的です。
自律神経のバランスも整えることで、消化器系や血行を整える機能も高めてくれます。
また、エストロゲンの分泌バランスを調整する作用があると考えられており、更年期症状やPMSなど女性の不調の緩和にも効果的と言われています。

肌への効能

皮膚刺激性・光毒性があるためあまり肌への使用をおススメはしません。
作用としては、代謝促進作用があると考えられているため、肌の再生促進・くすみなどに効果的と思われます。血液循環を促すため、冷えやむくみ、関節痛や神経痛の軽減などボディマッサージとして利用するのが良いかも知れません。

香りの相性ブレンド

ハーブ系、柑橘系、スパイス系の香りと相性が良いです。

・ハーブ系・・・ディル
・スパイス系・・・フェンネル、クミン
・フローラル系・・・ローズ、イモーテル、カモミールジャーマン
・樹木系・・・ローズウッド、ユーカリ

機能性ブレンド

・消化不良に⇒アンジェリカ、ペパーミント、クミン
・不眠症に⇒アンジェリカ、ラベンダー、プチグレン
・ホルモンバランを整える⇒ローズ、ゼラニウム、クラリセージ
・風邪の初期症状に⇒パチョリ、レモン

アンジェリカのキーワードは「自分への信頼」
新しい期の始まりは、自分の気持ちをまっすぐ信じ、進むべき道に進む。
気持ちを新たにワクワク楽しい道を進んでいきましょう!!