葉っぱをこするとふわっと漂ってくるとても懐かしい香り。
当たり前のように暮らしの中にある「よもぎ」は、私たちの身近にある「和ハーブ」の一つです。
和菓子などでよく口にするよもぎですが、実は女性にとってはとても大切なハーブ。
女性のからだの不調をやわらげてくれると共に、様々な活用法のある、とてもありがたい薬草です。
今回は、そんな家庭にあると大活躍してくれるよもぎをご紹介します。
ぜひ、毎日の健やかな生活に取り入れてみてくださいね。
よもぎは日本から世界まで大人気!
よもぎは、世界中で使われている植物で、特に浄化作用があるとされ、邪気を払う魔除けの目的で使われることがよくあります。
日本でも昔から用いられており、繁殖力がとても強く、薬草として、また食用として幅広く人気です。
生薬としては、「艾葉(がいよう)」と呼ばれ、漢方薬としても飲まれています。
よもぎは全国各地で自生していますが、地域によって様々な種類があります。
また、北海道(アイヌ)では、「ノヤ」と呼び、魔除けやデオドラント剤として、沖縄では「フーチバー」と呼び、民間薬や食材として、伝統的に日常生活に使われています。
よもぎの薬効
よもぎと言えば、よもぎ餅をイメージする方が多いのではないでしょうか。
春の訪れを感じるよもぎの良い香りは、食欲をアップさせるとともに、癒し効果も抜群です。
よもぎには、昔からアレルギーを抑える効果があると言われています。
春先のむずむずした毎日に、ぜひよもぎを活用してみてください。
また、胃の不調、下痢、肩こり、腰痛、痔、風邪、生理痛、冷え症にも使われます。
からだを温めたり、血行を良くすることから、このような症状に良いと言われています。
よもぎには、カルシウムやビタミンを多く含むほか、からだを温める作用、抗菌作用、滋養効果があり、気血を巡らせるので血行が良くなり、女性特有の不調にも効果があります。
さらには、からだが冷えがちで、胃腸に負担のかかる梅雨の時期にも、とてもおすすめです。
よもぎを生活に取り入れてみましょう!
美味しく食べる
美味しく食べるといえば、やっぱりよもぎ餅ですよね!
和菓子やさんでよもぎ餅をみかけると、ついつい買ってしまいます。(きなこがかかっていると、さらにテンションアップ!!)
実は、よもぎとお餅の相性は、薬膳的に見てもばっちりなんです。
餅米は、からだを温めて、消化機能を促す作用があり、またよもぎは、血の巡りを良くして、血行をアップさせます。
梅雨時期の、胃腸の不調や肩こり、腰痛、冷えに、よもぎ餅は最高のおやつかもしれません。
また、生の葉が出回る春先には、よもぎの天ぷらもおすすめです。
また、ごはんと一緒に炊き込んでも美味しいですよ。
よもぎの葉を乾燥した粉末は、一年中手に入りますので、お菓子やパン作りなどにも活用してみてくださいね。
お茶で飲む
よもぎの葉や茎を乾燥させたものは、お茶として飲むことができます。
よもぎ茶は、よもぎの香りがして、とても美味しく飲みやすい薬草茶です。
そのまま単品で飲んでも、他のお気に入りのお茶とブレンドしても、お好みで楽しんでみてください。
よもぎのお茶は、からだを温め、胃腸の不調をやわらげてくれます。
冷え症の方や生理痛に悩んでいる女性には、特におすすめのお茶です。
緑茶とのブレンドは飲みやすくておすすめです。
緑茶はからだを冷やす性質がありますので、冷やして飲まず、ホットで飲んでくださいね。
入浴剤としてお風呂に入れる
よもぎのからだを温める効果(血行促進)と香りの癒し効果を両方楽しめるのが、入浴剤としてお風呂に入れる方法です。
たっぷりのよもぎ(生でも乾燥でも可)をお茶パックにいれ、お風呂にON!
さらに効果を期待したい方は、あらかじめお鍋ややかんなどでお茶パックを煮出し、濃いよもぎ茶を作り、このよもぎ茶をお風呂に入れてください。
肩こりや腰痛、冷え症の方はぜひ、よもぎ風呂でじんわりと温まってみてください。
お灸として使う
お灸は、オオヨモギの若葉を乾燥させたものを揉んで、茎葉にある白い毛を集めたもの(もぐさ)です。
ツボにお灸をすることで、よもぎの血行促進作用と温熱効果で、からだの不調をゆっくりと解消していきます。
昔のお灸のイメージは、やけどしそう、熱いなど、少し使いづらいものでしたが、今では簡単に使え、香り付きのものや、煙が少ないもの、火を使わないものも売られています。
1回数分の簡単なセルフケアですので、長く続けて、病気の予防に役立ててみてください。