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私のごきげんな毎日を送るライフスタイルマガジン

ガラスカボションアクセサリーを多くの人に 小川真理子さん(会社員/ガラスアクセサリーKWAL!代表)

大人女子のおしごと事情

小川真理子さんは、ガラスカボションアクセサリーの制作・販売をしています。2人の娘さんを育てながら、会社員として働きつつの制作活動。「小さいころから図工が大好きだったんです」と話す小川さんに、制作のきっかけや現在の活動についてうかがいました。

身近な素材で

――ガラスカボションアクセサリーの制作をされていますが、これはどのようなアクセサリーなのですか?

ガラスでできています。丸や三角、四角といったいくつかの形のガラスがあり、そこに布やラメなどを加工して作るアクセサリーです。

定番人気のゴールドレース。日本製でとても繊細です。
わかりにくいですが、青の部分は羽を使っています。

加工できる素材はいろいろあって、私は染色した羽やレース、布をよく使っていますね。薄いものが扱いやすいのですが、最近はツイード生地でとても気に入ったものがあって、そうした厚手のものも工夫して取り入れています。
イヤリングやピアス、最近はブローチも制作しています。

――ガラスカボションアクセサリーとの出会いはいつ頃ですか。

3〜4年前になります。そのころは結婚していたのですが、いろいろあって離婚を考えていました。子どもを育て上げるのにも、会社員以外にもう一つなにか収入があったほうがいい、だとしたらより好きなことをしていけたらいいなと思って。それで習い事のサイトを見ていたときにガラスカボションアクセサリーと出会いました。これはいったい、どうやって作るんだろうとすごく気になったんです。その時はそれを将来仕事にする、というよりも、純粋に興味がわいて、離婚後にワークショップに行きました。

12月の展示会では友人からのアドバイスでブローチをはじめて制作し、お客様に大変好評でした

何回かWSに通って作っていたら、先生からもわりといい評価をいただけて。それもあって、クリエイターの資格もとり、制作をスタート。先生の出店の手伝いで自分の作品も販売するようになり、手に取ってくださる方が多くいたので、これも仕事にし始めました。

上京のきっかけは音楽

――会社員としてのお仕事は、以前から同じ会社で?

今は、レンタルスタジオやボイストレーニングの教室を運営している会社で事務をしています。私は愛知県出身なのですが、地元の短大を卒業してから上京しました。音楽が好きで、10代のころがちょうとバンドブームに重なっていたこともあって、東京に行けば大好きなライブにたくさん行ける、という不純な理由で(笑)。
実際、上京してすぐは、アルバイトをしながらライブを見に行っていたのですが、1年くらいたって、「これじゃいかん」と思い、ディスプレイの内装関係の仕事につきました。そこで7年間働いて。営業事務でしたが、もともとデザインも好きだったので、異動願いを出して3年間くらいは関連のカタログ製作もしていました。結婚して退職しました。

――結婚されてからは専業主婦で?

その後は自営業の夫の仕事を一緒にしていましたが、経済的なこともあって、今の会社にアルバイトとして入りました。その後離婚したときに正社員にと言っていただいて、今の形で働き始めて。
職場の方がとても理解のある方々で、たとえば子どもが「学校に行きたくない~」と言うときなど、「一緒に連れてきていいよ」と、子連れ出勤も認めてくださったり。恵まれた環境で働かせてもらっていると感謝しています。

――なるほど。そしてガラスカボションアクセサリーに出会われて。今は2足のわらじなのですね。

ええ。最初はガラスカボションアクセサリーの制作が仕事になるかどうかはわからなかったのですが、始めてみたらお客様にも好評で。ただ、会社勤めと制作、どちらかに絞るということはあまり考えていません。音楽事務所の仕事も好きですし、とてもお世話になっているので会社での仕事も頑張りたいという気持ちがあります。

生地のどの部分を使うかによって表情がとても変わります。仕上がりは無限大です。

幅広い年齢層の方から

――昨年は展示会も開催されました。

昨年は5回、販売の機会を作りました。そのうち2回が展示会です。特に12月にした中目黒での展示会は、金~日曜日の3日間開催しました。200点以上展示して即売もして。最終日には数が少なくなってしまって展示の仕方も工夫しました。

恵比寿ガーデンプレイス。耳つぼジュエリーのMy mimiさんとコラボ出店しました。
クラゲボードを持っているのは次女です(ちなみに「KWAL」はオランダ語で「クラゲ」)

お客さんの年齢層は幅広くて、20代~70代の方々が興味を持ってくださって。
60代くらいのマダムが大ぶりなデザインを気に入って、いくつも購入してくださることもあります。
身近な子育て仲間の方たちが本当にたくさん手伝ってくださって。展示会の写真も、カメラマンはママ友ですし、モデルも知り合いの子です。実際に当日はお客さんとしてもたくさん来てくださって、身近な人たちの協力があったので実現できました。

友人のカメラマンが素敵に撮ってくれたおかげで納得のいくDMが出来ました。
モデルをしてくれた吉田藍ちゃんは舞台などで活躍中です!

――200点以上制作というと大変ですね。普段どの時間を使って作っているのですか?

仕事から帰ってきて、子どもたちにご飯を食べさせて、そのあとからですね。寝かせてからだと私も疲れてしまうので、制作をする日は「今日はママ、ガラスをやるから」と言って、ご飯が終わったら制作を始めます。合間に「お風呂はいってね~」とか「宿題した?」と声をかけるくらいにして。上の子が小学校高学年なので頼りになります。

12月の展示会では写真をモノクロに商品のみカラーにしてクリスマスツリーに商品と共に展示しました

――お子さんもお母さんの制作を理解してくれている感じですね。

そうですね。ガラスカボションアクセサリーは火を使わずに作れるので、時々子どもと一緒に作ったりもするんです。展示会前などはさすがに忙しくて、子どもとの時間があまりとれなくなるので、終わったら思い切り一緒の時間を楽しみます。

――今後は販路を広げたりということも考えていますか?

今は、対面での販売を基本にしていますが、一方でもっと多くの方に知っていただきたいと、その方法を模索中でもあります。インスタグラムだけはアップしているのですが、そこから「妻のクリスマスプレゼントに贈りたい」とメッセージをくださった男性の方がいらしたんです。でも男性だし、お会いしたこともないからと躊躇していたのですが、いろいろ調べてみたら、奥さんが以前私の展示会に実際にいらしたことがあった方だということがわかって。それでお送りすることができました。

フォーマル用にも人気の輸入ツイード生地。KWAL!では上品なラインです。

こうして遠くにいる方は展示会に来ていただくのも大変かもしれない。でも、欲しいと思ってくださる方には届けたいと思う。自分の納得いく形の良い方法を見つけて実現できるように工夫していきたいですね。

小川真理子(おがわまりこ)

音楽関係事務/ガラスアクセサリーKWAL!代表
愛知県出身。
上京、フリーター、就職、結婚、離婚を経て、大好きなガラスカボションアクセサリーを制作しながら、大人びた長女とお茶目な次女と素敵な人たちに恵まれて、「やりたいことはやる!」をモットーに人生を謳歌中。

https://www.instagram.com/kwal_catalog/

お仕事を成功させるために心がけていることは?
・気分転換をする
・納得いくまでやって不安を失くす
・気分が上がるものしか身に着けない←KWAL!のアクセサリーがみなさんのそんなアイテムの1つになって欲しい!

オンとオフの切り替え方法は?
お酒を飲んだらオフ

休日の楽しみ方は?
・1人の時はLIVE、お芝居、BARに行く
・子供といる時はお出かけ、夜更かし、おうち映画館、思いっきりダラダラ等
娘たちの誕生日は毎年旅行に行きます。

お客様が楽しんで見て頂きやすいように展示方法にもこだわりました。展示用小物類は友人のプロの手仕事です

今、プライベートではまっていることは?
ガラスカボションアクセサリー作り。 出掛けた先で色々な素材を見るたび、ガラスと合せたらどんな輝きになるか考えてしまいます。
あとは、娘たちがジャニーズJr.にはまっているので一緒に動画を見て騒いでいます。

10年後はどんな風にお仕事をされていると思いますか?
KWAL!がもっともっと多くの方に知られて、もっともっとファンの方に喜んでいただける素敵なブランドになっていて欲しいです。
舞台やステージ衣装の仕事やまだ見ぬ未知の世界での仕事などもより密に頑張れていたらと思います。
今の社員として働いている会社ともうまくコラボしていたら良いな。

ショーウインドーと内装とオーナーに一目惚れしてこのギャラリーに決めました。
KWAL!の世界観がしっかり出来上がりました!

これからの夢は?
広ーーーいリビングのあるマンションに住みたいです。
みんなが遊びに、呑みに来て楽しめるような場所を作りたいです。

フリーライター菅原然子(すがわらのりこ)
大学で数学、大学院で教育社会学を専攻後、月刊『婦人之友』(婦人之友社)、月刊『教員養成セミナー』(時事通信出版局)等の記者・編集者を経て独立。
人物インタビューや教育関連記事を中心に、多分野の記事を書いています。
夫婦+コドモ2人(♀)の4人家族。
趣味はチェロを弾くこと。
動物と、文字と、音楽をこよなく愛するもの書きです。
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