1984年に世界的ブームを巻き起こしたアイバン・ライトマン監督作のアクション・コメディ映画『ゴーストバスターズ』。私世代には懐かしい作品ですが、若者にはNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の駅長がカラオケで「ゴーストバスターズ〜♪」と熱唱していたのでお馴染みでしょうか。今回は同名作の主人公たちを女性に換えたリブート版『ゴーストバスターズ』を紹介したいと思います。
ニューヨーク、コロンビア大学の素粒子物理学博士エリン(クリステン・ウィグ)は、大学の終身在職権の審査直前で心霊本を出版していた過去がバレ、クビになってしまう。途方に暮れたエリンは、ひたすら超常現象研究に没頭してきた幼馴染のアビー(メリッサ・マッカーシー)と、彼女の研究パートナーのホルツマン(ケイト・マッキノン)のともに“幽霊退治”を行う会社「ゴーストバスターズ」を起業。そこに地下鉄でゴーストに遭遇した地下鉄職員のパティ(レスリー・ジョーンズ)と受付としてマッチョでイケメンのケヴィン(クリス・ヘムズワース)が加わる。そんな時、今まで眠っていたゴーストたちが、ゴースト増強装置によってパワーアップし街に溢れ出し…。
私はリブート版を観る前に84年版を観返したのですが、比較して良し悪しを言うと…。
まずリブート版が良かった点は、なんといっても最新VFXを駆使した映像がスゴい。ぜひ3Dで観ることをオススメします。3Dでゴーストがスクリーンに映し出されると劇場はまるでホーンテッドマンション状態に! また、84年版オリジナル・キャストのビル・マーレイやシガーニー・ウィーバー、リブート版では製作総指揮も担当するダン・エイクロイド(危うく見落とすようなチョイ役だったので要注意!)、2014年に他界した脚本兼任のハロルド・ライミス、本人役として一瞬オジー・オズボーンもカメオ出演しているので、出番をお見逃しなく。そして、映画ファンにはたまらない名作映画(ゴースト系)のパロディも盛り込んでいて思わずニヤリとしてしまいます。
反対に少し残念だったのは、メインキャストの地味さが否めないこと。ポール・フェイグ監督×メリッサ・マッカーシーのコンビはいつも通りの面白さで良いのですが…、それ以外に『デンジャラス・バディ』(2013)のサンドラ・ブロックのような女優が1人欲しかったなと。でもメリッサは役柄同様ムードメーカー的な存在で今回もいい味を出していました。日本での知名度はまだ高くはありませんが、『ヴィンセントが教えてくれたこと』でも書いたように、米『Forbes』誌の「2015年版 最も稼いだ女優」では、ジェニファー・ローレンス、スカーレット・ヨハンソンに次いで第3位にランクインし、米『TIME』誌の「2016年最も影響力のある100人」に選出され、そして二児のママというパワーウーマンです。これを機に注目してみてください。
あと、女性向けに忘れてはならない見所としては、クリス・ヘムズワースです。『マイティ・ソー』シリーズ時ほどムキムキでなく、そしておバカな天然キャラ。最高です! エンドロールでも80年代風のちょっとダサいダンスを踊っているので、本編終了後もお楽しみに。
夏にぴったりのアトラクション・エンタテインメント『ゴーストバスターズ』。とにかくレイ・パーカーJr.のオリジナル・テーマソングが流れるだけでワクワクしますので、ぜひ劇場へ足を運んでください。
ゴーストバスターズ
8月11日(木・祝)~14日(日)先行公開
8月19日(金)全国公開
http://www.ghostbusters.jp/