CheRish Brun.|チェリッシュブラン

私のごきげんな毎日を送るライフスタイルマガジン

魔法の香り手帖 ( 10 )

パフュームコンシェルジュ YUKIRINが綴る香りが紡ぎ出すストーリー。
毎月第3木曜日更新

魔法の香り手帖
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パウダリックという名の薄衣

夏の終わりが近づいている。 みずみずしいオゾニックな香りや砂漠のような乾いた土地を感じる香りは息をひそめ、どこか懐かしいパウダリーな香りをまといたくなる。 パウダリーという言葉が、どこか懐かく感じる響きを持っているのは、ベビーパウダーや、子供の頃に母親の化粧台で嗅いだおしろいの匂いが、記憶にあるせいかもしれない。 粉っぽく甘くて乾いた香調のこと指す、香りの世界でのパウダリーも、私にとっては母性のよ...
YUKIRIN
魔法の香り手帖
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香りに揺られてめくるめく世界旅行

毎年恒例の一人旅の季節に胸を躍らせている。 ニースのHOTEL NEGRESCO、Suite220へチェックインすると、どこからともなく優雅な甘い香りが漂ってきた。部屋に飾られたローズやジャスミンの香り、テーブルに置かれた柑橘の香り。アンジュ湾を臨む大きな窓を開けると、バニラのような香りが風に乗って舞い込む。シルクやビロードに包まれた、柔らかな光が差し込む美しいこの部屋は、日々の疲れを忘れさせてく...
YUKIRIN
魔法の香り手帖
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夕暮れに香りをのせて

夏に向かい次第に日は長くなり、より「夕暮れ」を感じることができる季節は初夏。 夕暮れ、夕闇、黄昏…。それらの言葉に香りを添えたら、それは疲れて歩く帰り道ではなく特別な時間に姿を変える。 夕焼け空を見上げている時に、ほのかな風が運ぶ誰かの優しい香り。 または、地下鉄の入口から突如巻き起こる風に乗って、身体ごと浮き上がりそうなほど感じる香りの渦。 週末どこかへ出かけた帰り道、はしゃいだ後の気怠さを癒す...
YUKIRIN
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雨に香れば

雨が降り注ぐ日、少し憂鬱になりそうな心を曇らせない魔法のステップ。 まず、傘に少しだけこだわりを持ってみる。 好きな色、好きな柄、好きな素材、空にかざすだけで心が躍る傘を用意してみる。 そして雨の日に肌にまとう香りを選ぶ。 素肌につま先から腰のあたりまで纏う。 仕上げは傘の中に1プッシュ! 傘をさすだけで香りがふわっと広がり、湿度の高さで広がるヴェールが、お守りのように自分を包んでくれます。 霧雨...
YUKIRIN
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自分と向き合う朝のキャンドルタイム

朝目覚めて、カーテンと窓を開け、溢れる光と風を部屋に通す…。 一日を始める前のほんのひと時、香りのキャンドルを灯します。 夜に灯すより、ピュアで儚げな炎。少しぼんやりした頭は無理やり起こさず、窓辺からすべり込む風が香りを部屋へ運ぶ間、優しくゆらゆらと揺れる炎と香りに身をゆだねながら、自分の今日のコンディションを感じ、徐々に身体と頭を起こしていきます。 朝のキャンドル選びは爽やかさとすがすがしさが目...
YUKIRIN