前回が難解な『テネット』だったので、今回は頭を使わずに美しい映像と音楽に酔える、エモーショナルなラブストーリー『ソング・トゥ・ソング』をご紹介します。
音楽の街、オースティン。何者かになりたいフリーターのフェイ(ルーニー・マーラ)は、成功した大物プロデューサーのクック(マイケル・ファスベンダー)と密かに付き合っていた。そんなフェイに売れないソングライターBV(ライアン・ゴズリング)が想いを寄せる。一方、恋愛をゲームのように楽しむクックは夢を諦めたウェイトレスのロンダ(ナタリー・ポートマン)を誘惑。それぞれに幸せを探す4人の男女の人生が交差していく……。
なんと言っても見どころは、主役級の豪華な面々の奇跡の共演! 先月末に『ジョーカー』のホアキン・フェニックとの間に第一子が誕生し、ホアキンの亡き兄リヴァー・フェニックスから名を取ってリヴァーと名付けたことが話題のルーニー・マーラをはじめ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン、そしてケイト・ブランシェットが個性豊かなキャラクターを演じています。また、イギー・ポップやパティ・スミスなど著名なミュージシャンがカメオ出演しているのにもご注目を!
監督・脚本を手がけたのは、『天国の日々』(1978)、『シン・レッド・ライン』(1998)、『ツリー・オブ・ライフ』(2011)の名作を生み出してきた巨匠テレンス・マリック。これまでアカデミー賞を3度受賞した名カメラマン、エマニュエル・ルベツキとの見事なコラボレーションも冴え渡り、独特の映像美で4人の愛と裏切りのドラマを描き出しています。
青春を引きずった大人たちが、絶望と孤独にもがきながら人生の輝きを見出していく『ソング・トゥ・ソング』。恋愛、成功、夢、友情……一番欲しかったものは何か? そして自分はいったい何者なのか? 詩的なマリックワールドに酔いしれてください。
『ソング・トゥ・ソング』
12月25日(金)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷他ロードショー
(C) 2017 Buckeye Pictures, LLC
https://songtosong.jp/