トラディショナルなフレンチがお手頃価格で楽しめる「ブイヨン」
「ブイヨン」と言えば、肉や野菜などからとるスープの出汁のことを連想しますが、フランスでは “トラディショナルなフランス料理を提供する” レストランの形態のことも指します。
トラディショナルと聞くと少しハードルが高いようなイメージがありますが、格式高いレストランではなく、むしろ大衆食堂の雰囲気。
ウッディ・アレンの映画『ミッドナイト・イン・パリ』の中の世界、まるでベル・エポックの時代に迷い込んだような歴史ある建物のなかで、お手頃価格で肩肘張らずにフランス料理がいただけるのが魅力的。
パリの「ブイヨン」と言えばBouillon Chartier (ブイヨン・シャルティエ)
以前ご紹介したレストラン「Bouillon Chartier (ブイヨン・シャルティエ)」 も、その店名通り「ブイヨン」のひとつ。
世界中のガイドブックにも載っているので、毎日毎日長蛇の列ができるほどの人気店です。
今年の2月にパリ左岸・モンパルナス駅の目の前にもオープンしたので行ってきました。
1900年代創業時、もともとはこちらのモンパルナス店が1号店だったようです。
歴史的建造物として指定された建物、内装もディテールにいたるまで本当に素敵!!
メニューを注文すると、テーブルに殴り書き。
これが伝票代わりになるのですが、毎回何を書いているのかさっぱり解読できません(笑)
私が必ずシャルティエで注文するのは、ボロネーゼ。
大して美味しくないので他人におすすめはできませんが、昔からの行きつけのお店で毎回同じメニュー、例えば唐揚げ定食を頼むような感覚。
これを食べることでなんだかホッとするし、パリに戻ってきたって気分になれるのです。
Bouillon Chartier Montparnasse ブイヨン・シャルティエ モンパルナス
59 Boulevard du Montparnasse, 75006 Paris
営業時間:11:30〜24:00 無休
2017年オープン「Bouillon Pigalle(ブイヨン・ピガール)」
続いてご紹介するのはBouillon Pigalle(ブイヨン・ピガール)。
モンマルトルの丘の麓、ムーラン・ルージュもあるメトロPigalle(ピガール)駅を出てすぐの場所にあります。
2017年にオープンしたばかりのレストランなのですが、今や大人気店です。
二階建ての店内はめちゃくちゃ広いです。
私が行ったときは17時台だったのですぐに入店できましたが、お店を出る頃には行列ができていました。
メニューはフランス語と英語から選べます。
価格帯はシャルティエとかなり似ていて、前菜(と言ってもアペロ程度のサイズのものもあります)は1ユーロ台から、メインも10ユーロ前後。
ワインのメニューも豊富!
Oeuf Mayonnaise(ウフマヨネーズ、通称「ウフマヨ」)という一皿、日本では数年前にキューピーマヨネーズのCMで紹介されていたので知られていると思いますが、ゆで卵にマヨネーズをかけただけのシンプルメニュー。
フランス人にとってのソウルフードでもあります。
なんと「A.S.O.M」 (ASSOCIATION DE SAUVEGARDE DE L’ŒUF MAYONNAISE)、ウフマヨ保護協会まで存在しているのです!!
その協会が開催している「Les championnats du monde de l’œuf mayonnaise」(世界ウフマヨ選手権)で、今年こちらのお店が優勝しました。
簡単すぎるメニューなので、普段ウフマヨって絶対レストランで頼まないのですが、そんなので優勝されたら食べないわけにはいかないじゃない、ということで注文してみました。
見た目はいたって普通ですが。
結構しょっぱいです。
フランスのマヨネーズって大抵薄味で、「キューピーが最強!」って思っていたけどここのマヨはキューピーよりだいぶパンチが効いていました。
酒の肴、という感じでしょうか。
そしてタルタルステーキもいただきました!
こちらもとってもシンプルで美味しいです。
Bouillon pigalle ブイヨン ピガール
22 Boulevard de Clichy, 75018 Paris
営業時間:12:00 ~24:00 無休
グラスワイン一杯と小さい前菜&メインでも20ユーロ以下で楽しめます。
やっぱり私、こういう大衆食堂・ブイヨンが大好き♡