私は料理が好きではじめたブログがきっかけで写真に興味を持つようになり、プロの道へ進むことになったのですが、本格的に写真を始めてすごく意識するようになったのが「ピント」です。
「オートフォーカスで撮ればカメラが合わせてくれるのでピントは合っていて当たり前。」
本当に恥ずかしいのですが、アマチュア時代はそう思っていました。
でも・・・そうではなかったのです!
プロになり、アマチュア時代に撮った写真を見てみたら、なんと7~8割もピントをはずしていました。
とくに浅い絞り(F値1,4~4)でお椀・カップなど深さがある器を撮った際に、食器のふちにピントがいき、肝心の内容物(飲み物やスープ、お米など)に殆どピントが合っていませんでした。
左の小さな画像は一見問題がなさそうですが・・・右の拡大画像を見るとあきらかにピントが合っていないのがわかります。
このサラダの場合、中心部へピントが合っていないといけないのですが、中心部がぼやけ、トレビス(赤い色の野菜)にピントがいってしまっています。トレビス(赤い色の野菜)が主役のサラダならOKなのですが、このサラダの盛り付けからみて、サラダの中心~全体にピントが合っていないと何のサラダかわからず、おかしいですよね。
このように、見せたい箇所にピントがしっかり合っていないと撮影者の意図が伝わらない写真になってしまいます。
「ちゃんとピントを合わせているから大丈夫」そう思われた方も、撮影後の写真をパソコンに取り込み、大きく拡大してじっくり見てみてください。
しつこいようですが・・・「ピントは自分が意識していないと、はずれていても気が付かない」のです。かつて私もそうでした。
ばっちりピントが合っていると思っていた写真を外れていると指摘され、そこではじめてそのことに気が付いたのです。
カメラの液晶画面を拡大してピントが合っているかよく観察するほかに、カメラマンはパソコンからカメラを遠隔操作できるソフトウェアを使っています。
メーカーによって多少の違いはありますが、主な機能は
- PC画面上、ライブビューで被写体のピントや水平・垂直を確認できる
- 遠隔操作でシャッターを切ることが出来る
- パソコンからカメラの設定を変更できる(絞り、シャッタースピード、感度、ホワイトバランスその他)
です。その他に様々な機能があります。
■キャノン:EOS Utility
無料。
付属のCD又は下記URLよりダウンロード可能(カメラのシリアル番号が必要です)
http://cweb.canon.jp/cgi-bin/download/select-product-by-catg.cgi?i_cd_pr_catg=105
■ニコン :Camera Control Pro 2
¥16,000より購入可能。30日間試用できます。
トライアル版(windows)
http://nikonimglib.com/nccp/index_ja_jp.html#os-windows
■Capture one pro(300種類以上のカメラに対応・30日間のフリートライアルあり。
製品購入の場合約¥35,000)
http://www.phaseone.com/ja-JP/Imaging-Software/Capture-One.aspx
私は使っていないのですが、パソコンだけではなく、iPhone・スマートフォンでもカメラを遠隔操作できるようです。