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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

シネマキアート
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

29年前の1993年に御大スティーヴン・スピルバーグが恐竜たちに命を吹き込み、幕を開けた『ジュラシック・パーク』シリーズ。2015年には新たな3部作『ジュラシック・ワールド』シリーズとして再始動し、映画技術の進歩を体現するかのように、作品を重ねる度に進化を続けてきた両シリーズが、最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ついにひとつになり、その歴史にピリオドが打たれます。正直、『ジュラシック・ワールド』(2015)を観た時ほどの衝撃はなかったものの、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)で恐竜と人類の関係は新たな局面へと入り、歴史の集大成となる本作のドラマチックな展開は楽しめました。

(前作『炎の王国』で)〈ジュラシック・ワールド〉のあった島が火山噴火により消滅、救出された恐竜たちは保護のためアメリカ全土へと連れてこられ、世界中に解き放たれてから4年。人類はいまだ恐竜との安全な共生の道を見出せずにいる。恐竜の保護活動を続けるオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、人里離れた山小屋で暮らしていた。そこで二人が守っているのは、ジュラシック・パーク創設に協力したロックウッドの亡き娘から作られたクローンの少女メイジー(イザベラ・サーモン)。ある日、オーウェンは子供を連れたヴェロキラプトルのブルーと再会するも何者かによってブルーの子供が誘拐される。オーウェンはブルーに「俺が取り戻してやる」と約束し、クレアと共に救出へ向かう。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

見どころは、3つ。

①オーウェンとブルーの絆

『ジュラシック・ワールド』シリーズ1作目では、調教師と調教された恐竜の一匹という関係だった、オーウェンとブルー。本作でメガホンをとったコリン・トレボロウ監督曰く「ブルーは1作目で姉妹を失い、2作目で生まれ育った島を追われ、3作目となる本作では子をもうけて親となっている」。同じくオーウェンにも守るべき存在ができ、両者ともに親としての責任を自覚し、互いを写す鏡のような存在に。オーウェンはブルーとの約束を果たせるのか?

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

②ド派手なダイナソーチェイス

恐竜の闇取引が行われている地中海のマルタ島に辿り着いたオーウェン。その街なかで、凶暴に改良されたアトロキラプトルとのカーチェイスならぬ、“ダイナソーチェイス(!?)”を繰り広げます。美しいマルタ島を容赦なくぶっ壊していくアクション映像に息を飲みます。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

③『ジュラシック・パーク』のレジェンド集結

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

『ジュラシック・パーク』シリーズでメインキャラクターだったアラン・グラント博士(サム・ニール)、エリー・サトラー博士(ローラ・ダーン)、イアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)ら、レジェンドたちが本作に登場。過去作へのオマージュ溢れるシーンで魅了します。

映画の歴史を変えた大ヒットシリーズの完結作となる『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』。前作のラストで我々の住む世界に放たれた恐竜たち。地球を支配するのは人類か恐竜か、それとも共存という夢はかなうのか? 29年にわたり恐竜と人類の闘いと絆という両極を描いてきたシリーズが、ラストにすべての予想を遥かに超える答えを提示。壮大なる終焉を映画館の大スクリーンで見届けてください。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
7月29日(金)より全国ロードショー
https://www.jurassicworld.jp/
(C) 2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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