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ハウス・オブ・グッチ

シネマキアート

巨匠リドリー・スコット監督が、世界を騒然とさせたグッチ一族の殺人事件の舞台裏を描いた実録ドラマ『ハウス・オブ・グッチ』。本作は1970年から始まった一族の30年にわたる愛、裏切り、退廃、復讐、そして殺人に至るまでを辿る大河ドラマ、いや上質な昼メロドラマという感じで、とてもわかりやすくゴージャスな愛憎劇です。

貧しい家庭出身だが野心的なパトリツィア・レッジャーニ(レディー・ガガ)は、イタリアで最も裕福で格式高いグッチ家の後継者の一人であるマウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー)をその知性と美貌で魅了し、やがて結婚する。しかし、次第に彼女は一族の権力争いまで操り、強大なファッションブランドを支配しようとする。順風満帆だったふたりの結婚生活に陰りが見え始めた時、パトリツィアは破滅的な結果を招く危険な道を歩み始める……。

ハウス・オブ・グッチ

スコット監督の下、豪華なキャスティングが集結。『アリー/スター誕生』(2018)で映画初主演ながらオスカーにノミネートされたレディー・ガガ。同作ではストーリーがガガの人生そのもので、歌のパフォーマンスも賞賛されましたが、今回は22歳から49歳までのパトリツィアを魅力的に演じ分け、貫禄すら漂っていました。

ハウス・オブ・グッチ

マウリツィオ役のアダム・ドライバーは決してモノマネで終わらない、繊細な心情の変化を絶妙に体現し、毎度のことながら素晴らしい役者だなと感服。周囲を固めるアル・パチーノとジャレット・レトは(少しやり過ぎ感は否めませんが……)強烈な個性を放つグッチ一族のメンバーを怪演していました。毎回6時間の特殊メイクで変貌を遂げたジャレットがこちら。

さらにGUCCIの各年代を象徴する衣装や、ソフィア・ローレン、トム・フォード、アナ・ウィンターといったファッションの歴史を彩るアイコンたちの登場にもご注目を。

ハウス・オブ・グッチ

『ハウス・オブ・グッチ』
全国公開中
https://house-of-gucci.jp/
(C) 2021 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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