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アリー/ スター誕生

シネマキアート

今回は、王道の素敵なラブストーリー映画『アリー/ スター誕生』を紹介します。レディー・ガガ主演×ブラッドリー・クーパー主演・監督で、ベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭などで絶賛され、早くもアカデミー賞の最有力候補の呼び声高いという本作。ただオリジナルの『スタア誕生』(1937)から3度目のリメイク版で、当初はクリント・イーストウッド監督×ビヨンセ主演で進んでいたのがボツり、その代役のブラッドリーは初監督、ガガは初主演ということで、眉唾ものだなとタカをくくって拝見したのですが……なかなかどうして。素晴らしい! イーストウッドの意志を継ぐブラッドリーの手腕、ガガの全身全霊で歌う圧巻の歌声、そして人生の栄光と葛藤を見事に表現した感動のドラマのアンサンブルである本作は、観客を感動の渦に包み込むこと間違いなしです。

ウェイトレスをしながら歌手になることを夢見るアリー(レディー・ガガ)が、世界的ロックスターのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)と出会い才能を見出され、一気にスターダムを駆け上がっていく物語。自分の容姿にコンプレックスを抱えながらも、“等身大の自分”を大事にしながらショービジネスの世界に飛び込んだアリーの苦悩と喜びに満ちた人生は、歌手として不遇の時代を経てからトップの座に上り詰めたガガの人生そのもの。

さらにメイン楽曲「Shallow(シャロウ ~『アリー/ スター誕生』愛のうた)」をはじめとする19曲の楽曲はガガとブラッドリーによる映画のための描き下ろしとなっていて、良質な楽曲の数々がストーリーを彩ります。ガガのパワフルな歌声はもちろんですが、半年間週5回ボイストレーニングを受けたという、ガガも絶賛するブラッドリーの歌声にも注目してください。本作が初めて上映された8月のベネチア国際映画祭では、上映中にも関わらず圧巻のステージシーンで拍手喝采されたというのも納得です。

ショービジネスの華やかな世界を舞台に、ひとりの女性の運命と恋を描いた『アリー/ スター誕生』。ラストステージのパフォーマンスは、スクリーンをエモーショナルに染め上げます。ぜひ、映画館で圧倒されてください!

『アリー/ スター誕生』
12月21日(金)全国ロードショー
http://starisborn.jp
(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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