9月に入り、少し秋の気配も感じられるようになってきましたが、今年の夏は思いっきり楽しめたでしょうか。
暑くて嫌だった夏も、セミの声が聞こえなくなってくると、少し寂しくも感じます。そして、最も過ごしやすい季節である秋が、もうそこまでやってきていますよ。
あれも食べて、あそこに遊びに行って~なんて妄想が膨らむばかり!
元気に秋を過ごすために、からだも、そろそろ秋に向けて準備をしていきましょう。
今回のテーマは、薬膳茶です。
なんだか難しそう、美味しくなさそうなんてイメージがあるかもしれませんが、お家で簡単に、しかも飲みやすい薬膳茶を紹介します。
夏にためこんだからだの不調や悩みを、薬膳茶できれいさっぱり洗い流してみませんか。
薬膳茶とは
お茶は「万病の薬」といわれているほどで、お茶を飲むことは養生法の1つでもあります。
漢方では、まずは食べ物や飲み物でからだの不調に対処しますが、そのなかでもお茶は最も手軽に簡単にできる養生法です。
また、お茶は飲むだけでなく、お茶の色や香りを楽しむことによって、リラックス効果も期待できることから、からだとこころの両方に作用します。
薬膳茶はベースとなるお茶に、体質やからだの不調、季節に合わせた食材を加えたものです。
自分の体質や不調に合った薬膳茶を知っておくことも、きれいへの近道かもしれませんね。
薬膳茶の淹れ方
- 手軽に楽しむ方法~ポット、急須で入れる~
お茶の葉(3~5g)をポットや急須に入れて、熱湯(250ml~300ml)を注ぎ、3~5分抽出します。抽出したお茶は、1度で飲み切るようにしてください。 - しっかりと成分を抽出する方法~やかんなどで煮出す~
やかんにお湯を1Lほど入れて沸騰させ、お茶の葉(15g程度)を入れます。弱火にし、15分~煮出し、火を止め、茶葉を取り出します。(ティーバックを使うと取り出すときに便利です。)お茶の濃さは、煮出す時間で調整してください。
※鉄瓶は、鉄分が溶出し、お茶の味や香りを損なってしまうので使用は避けてください。
※火を止めてから、茶葉を入れたままにしておくと、お茶の成分が茶葉に戻ってしまいますので、必ずすぐに取り出しましょう。
※1日で飲みきるようにし、夏場は冷蔵庫で保存しましょう。できれば常温に戻して飲むか、再度温めて飲んでください。
大人女子におすすめの薬膳茶レシピ
薬膳茶は、毎日飲むのが理想的です。ここで紹介するお茶は、スーパーやお茶専門店、中国食材専門店で売っている食材を使っていますので、比較的手に入りやすく、お値段もお手頃です。
大人女子が気になる不調別に、簡単にできる薬膳茶レシピを紹介しています。ぜひ、お家や職場で、気軽に飲んでみてください。
薬膳茶は、ベースのお茶に食材をプラスしていきます。ベースのお茶だけでも、様々な作用が期待できますので、まずはベースのお茶から挑戦してみるのもおすすめです。
- 緑茶:熱を冷ます働きがあり、頭をすっきりさせ、消化を促進します。
- ウーロン茶:熱を冷ます働きがあり、脂肪燃焼の効果も期待できます。
- ジャスミン茶:香りが良く、イライラやうつ気分の解消、不眠にも効果があります。
- 紅茶:体を温め、冷えを解消します。精神を安定させる効果もあります。
- ルイボス茶:ミネラルが豊富で、美肌効果が期待できます。
冷え性対策に
紅茶…3g
シナモン…3g
生姜(輪切り)…3切
陳皮…2g
からだを温める紅茶に、同じく温め効果のあるシナモンと生姜を加えた冷え性対策の薬膳茶です。シナモンや生姜は、消化機能もアップさせるので、冷えによる胃腸の不調や食欲がない時にもおすすめです。陳皮は新陳代謝を高め、デトックス効果もあります。甘味をプラスしたい時は、はちみつや黒砂糖を加えてください。
美肌を目指す
ルイボス茶…2g
はすの葉…1g
ハトムギ…1g
はすの葉は、血行を高め、デトックス効果があります。ハトムギはむくみを解消し、シミや吹き出物にも効果的です。ルイボス茶は、ミネラルが豊富ですので、不規則な食事が続いたときなどにもおすすめです。
ダイエット、デトックスに
ウーロン茶 …2g
黒豆茶…2g
ゴボウ茶…1g
サンザシ…2個
黒豆は、生活習慣病の予防に、ゴボウは便秘の解消に、サンザシは消化を促進します。食事と一緒に飲むのがおすすめです。
女性の悩みに(生理の悩みやイライラ、貧血に)
ジャスミン茶…2g
ナツメ…2粒
ローズ…1g
紅花…小さじ1/2
見た目にもとても華やかな薬膳茶です(トップの写真参照)。ナツメは鉄分豊富で冷え性にもおすすめです。ローズはイライラを鎮め、月経痛にも効果的です。紅花は、体を温め、生理の悩みを解消しますが、妊娠中や妊娠の可能性のある方、月経過多の方は使わないでください。
疲れ目に
緑茶…2g
菊花…5個
クコの実…4粒
菊花、クコの実いずれも目の疲れや充血に良い食材で、菊花と緑茶は、薬膳茶としても定番の組み合わせです。緑茶は頭をすっきりさせる効果もあるので、仕事の合間のお茶におすすめです。
薬膳茶は、薬ではありません。食事、運動、休養をきちんと意識し、病気の予防や健康の維持に薬膳茶をお役立てください。