今のお嬢様、ちょっと前のお嬢様、そして昔のお嬢様、昨日の桃のお節句はいかがお過ごしになりましたか?
昔のお嬢様のわたし、立春に飾ったお雛様にお菓子も差し上げずでしたので、今日お知らせする「春のお寿司」と蛤のお吸い物は我が家の定番でした。
娘とわたしの二つ分のお雛様を出すのは、結構な大仕事で、そろそろお雛様の飾りを止めたいとも思うのですが、「この一年、無事に健康に暮らすことができました。又の一年も元気に暮らせますように」と祈りを込めたお雛様飾りですから、まだ暫くは続けなくては…。
北海道はまだまだ真っ白な雪の中ですが、今日は3月の声を聴くと真っ先に作りたくなる炒り卵を菜の花に見立てた「春のお寿司」をご紹介します。
春のお寿司
材料と分量(2人分) | |
ご飯 | 丼2膳分 |
寿司酢 | 大さじ1.1/2~2 |
卵(炒り卵分) | 2個 |
砂糖(炒り卵分) | 大さじ2/3 |
酒(炒り卵分) | 小さじ1 |
塩(炒り卵分) | 1つまみ |
アスパラガス | 2~3本 |
ちりめんじゃこ | 1/3カップ |
白ごま | 適宜 |
作り方 | |
1.熱々のご飯に寿司酢を振りかける。もし、冷やご飯だつたら、レンジをかけて熱々に。 | |
2.ボウルに卵、砂糖、酒、塩を入れて良くかき混ぜてから鍋に移し、中火の弱火にして何本かのお箸を使って細かく混ぜ、炒り卵を作る。この時油はいらない。 | |
3.アスパラはピーラーで皮をむいて1㎝の長さに切り、沸騰した湯でさっと茹でる。 | |
4.①の酢飯に炒り卵、ちりめんじゃこ、アスパラ、白ごまを入れてご飯をつぶさないように、さっくりと混ぜる。 |
身近な完全栄養食品のたまご
今日は身近な食材たまごのパワーを改めて見直してみましょう!
◎卵は元気の素!
たんぱく質を構成するのは20種類のアミノ酸。その中で、私たちの身体にとって必要不可欠で食事からとらなければならない8種類のアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と言います。
卵にはこの必須アミノ酸がバランスよく含まれており、私たちの免疫力をアップしてくれます。免疫力は、体に入ったウイルスなどを撃退する力。これが低下すると風邪をひきやすくなったり、体力が落ちたりしてしまいます。
さて、このアミノ酸のバランスを数値化したものは「アミノ酸スコア」と呼ばれています。卵のアミノ酸スコアはなんと、最高点の100点です。
◎ 健康づくりにも役立つ卵
脳を活性化! アルツハイマー病予防にも期待!
ギリシャ語で卵黄を意味する「レキトース」に由来するレシチンという成分が最近注目されています。
このレシチンにはコリンと呼ばれる成分が含まれており、これが脳を活性化させ、アルツハイマー病を含めた脳の組織の老化防止が期待されています。
コリンを多く摂取したところ、学習能力が25%アップしたという研究もあります 。
◎生活習慣病の予防に
最近よく聞く言葉に「メタボリックシンドローム」がありますが、コリンには中性脂肪の量を調節する働きがあり、内臓脂肪を増やす心配もありません。
同時に、コリンには血圧を低下させ、高血圧や高コレステロール血症や脂肪肝などの予防や改善にも効果があるとされています。
◎すぐれた抗酸化作用
生活習慣病や老化の原因である活性酸素。
卵にはメチオニンという必須アミノ酸が豊富に含まれており、体の老廃物や毒素などを排泄してくれます。
また、ビタミンA、B6、Eなど卵に含まれているビタミン群は活性酸素の発生を抑えたり、除去する働きがあります。
◎美肌づくりにも一役!
お肌の潤い、もちもち感を作る主なものにコラーゲンがあります。その主原料はアミノ酸。そう、卵にふんだんに含まれているアミノ酸です。
コラーゲンの働きは加齢とともに低下していきますが、卵を食べてもちもちのお肌をキープしたいですね。
◎風邪に負けない身体に
風邪薬のコマーシャルで「塩化リゾチーム配合」とうたっているのを聞いたことがある方も多いと思います。塩化リゾチームは、卵の白身に含まれているリゾチームという酵素からつくられたもの。このリゾチームには風邪の原因となる細菌などを溶かす働きがあります。
おばあちゃんの知恵袋の一つ「卵酒」は、とても理にかなったものだったのですね。