フランス中央部に位置するオーヴェルニュ地方の中心都市「Clermont-Ferrand(クレルモン・フェラン)」と周辺の見どころを取り上げるウェビナーが先日開催されました。
クレルモン・フェランへのアクセス
パリからの距離は425kmもあるのですが、TGV(新幹線)を利用すると3時間半で着けます。(フランスの新幹線はスピードが速いのです!)
日帰り旅にはちょっと遠いので、2泊して周辺都市も散策するのがおすすめです。
170km離れたフランス第二の都市リヨンからは2時間半。
観光スポット
歩行者専用の道、噴水を備えた小さな広場、ヴォルヴィックの岩で建てられた邸宅、ぶどう栽培農家の家、木々が立ち並ぶ広々とした庭園や中庭、温泉保養の黄金期に造られたベル・エポック様式の別荘や豪邸…
クレルモン・オーヴェルニュ・メトロポールにはさまざまな顔、さまざまな雰囲気を持つ魅力がいっぱいです。
ベル・エポック様式の温泉施設
パルク・テルマル (Parc thermal) には、古代ローマの遺跡、温泉、繊細な装飾を施したガラスのドームを戴く鉱泉飲み場(ナポレオン3世の妻、ウージェニー妃の名前が付されています)、青みがかがったモザイクで飾られたパビヨン・サン・マール、遊技場やレストランや劇場を備えたカジノなど、さまざまな歴史建造物が残っています。
温泉施設は現在も営業しています。
温泉水のミネラル成分と炭酸ガス含有量を活かして、ロワイヤ・シャマリエールのスパでは泥パック、ジェットシャワー、ジャグジーバスなど、さまざまなトリートメントを提供。
温泉の効能を享受しながら極上のリラクゼーションが味わえます。
温泉保養地・ヴィシー
クレルモン・フェランからちょっと足を伸ばしてゆっくり滞在したいのが、ヴィシー (Vichy)。
温泉とカジノ、アリエ湖のほとりに並ぶ別荘や邸宅などを通じて、日常を忘れる旅ができます。
壮大な公園、ナポレオン3世様式やアール・ヌーボーやアール・デコ、あるいは折衷様式で建てられた優美な建築物が「水の都の女王」と讃えられるヴィシーの町を彩っています。
クレルモン・フェラン周辺都市の温泉スポット
アルデーシュ県のヴァルス・レ・バンにある、テルム・ド・ヴァルス(Thermes de Vals)にも今夏に新しいスパがオープンしました。
ピュイ・ド・ドーム県シャテル・グイヨンに今年オープンした、健康づくりのための新しい温泉センターアイガ・リゾート(Aïga Resort)は、温泉浴施設、温泉スパ、4つ星の宿泊施設、栄養バランスのとれたガストロノミーを提供するレストラン、腸内フローラ研究/研修センターを含む15000㎡の広大な複合施設です。。
そのほか、アン県のディヴォンヌ・レ・バン、オート・サヴォワ県のサン・ジェルヴェ温泉やエヴィアン・レ・バンなどなど…
ヴィシー以外にもクレルモン・フェラン周辺都市には温泉施設がたくさんあるので、短期間でスパ巡りの旅も満喫できます。
ミシュラン兄弟の成功の軌跡
クレルモン・フェランには世界的タイヤメーカー、ミシュラン社の本社があります。
カタルー(Cataroux)にあるラヴァンチュール・ミシュラン(l’Aventure Michelin)は、旧作業場を利用して造られたミュージアムです。
2,000㎡のスペースに設けられた創意工夫を凝らした鑑賞コースには、多様なコンテンツをそれぞれ異なる雰囲気で紹介する展示スペースが続いていて、大人も子供も楽しめます。
キャラクター「ビバンダム」グッズも気になるところ!
(現在はコロナ禍で閉館中)
スポーツでも注目の都市
ラグビー日本代表の松島幸太朗選手が、今夏にフランス1部リーグに移籍したニュースは各メディアにて広く報じられましたが、松島選手が所属するASMクレルモン・オーヴェルニュは、このクレルモン・フェランにあります。
「黄色と青の男たち」と呼ばれ、タイトル獲得を目指す強豪クラブです。
本拠地のスタジアム「スタッド・マルセル・ミュラン」は、アメリカのスポーツ専門ウェブサイト・ブリーチャー・レポートが選ぶ「世界で最も“恐ろしい”ラグビースタジアムトップ10」の第1位に選ばれました。
“恐ろしい”理由としては「黄色いユニフォームを着た1万8千人のサポーターの声援が、まるで7万人もいるかのごとく轟く場所」と表現されているのですが、サポーターは「フランスで最高の観客」の称号を得ています。
クラブが優勝した際には、クレルモンの若者たちが集まるジョード広場はユニフォームを着たサポーターたちでいっぱいになります。
フィギュアスケートアイスダンスのガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロンは 世界選手権優勝4回を誇ります。
今年5月、コロナウィルスの影響で選手たちの自宅などで開催されたことが話題になった陸上男子棒高跳びの選手権。
ロンドン五輪金メダリスト、ルノー・ラビレニはクレルモン・フェランから参戦しました。
このようにハイレベルのアスリートたちを輩出しているクレルモン・フェランですが、2024年に開催されるパリ五輪の際に、世界中のスポーツチームを受け入れるホストタウンになる予定とのことです!
ウェビナーは当初1時間の予定でしたが、大幅にオーバーして約2時間。
こちらに書ききれないほどの情報がたくさんでした!
温泉巡りやミシュラン博物館など、次の旅のデスティネーション候補にしたので、この記事の続きは実際行ってみてレポートできたらいいな、と思っています。
でも毎日フランス行き航空券やホテルを検索したり、自由に旅行できる日をいまかいまかと待ち焦がれているものの、状況はよくなるどころか、感染拡大は一向に収束の気配を見せませんが…
悲しんで嘆いてばかりいてはいられないので、いつかは来るその日を思って、今はひたすら旅計画を立てて楽しんでいます!
みなさんも次回旅計画に、ぜひクレルモン・フェランを検討してみてくださいね♡