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私のごきげんな毎日を送るライフスタイルマガジン

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男

シネマキアート

私の周りにはテニスファンが多く、いつも試合の生中継を見ながらプレーや観客席にいるセレブについて、テニ友とLINEで話しています。とくに昔から熱心に見ているのは、テニスの四大国際大会のひとつ、ウィンブルドン選手権。私がウィンブルドン贔屓なのは、芝のコートや選手の白いウエアなど気品漂う雰囲気が好きなことと、その大会で幼い頃に大好きだったスウェーデンのテニス選手ステファン・エドバーグが熱戦を繰り広げていたのを未だに覚えているからです。彼はイケメンで、芝コートが得意で、フェアプレーな振る舞いから“グラスの貴公子”と呼ばれていて、ウィンブルドンを2回制覇しています。

(前置きが長くなりましたが……)そんなエドバーグの同国の先輩でウィンブルドンを連覇しているレジェンドが、今回紹介する『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』でタイトルロールになっているひとり、ビヨン・ボルグです。その対戦相手は、日本でもテレビCMに出るほど人気だったジョン・マッケンロー。スポーツ史に残る1980年のウィンブルドンでの名勝負と、そこに至るまでの道のりが映画化されました。メガホンを取ったヤヌス・メッツ監督は私と同じように、幼い頃に見たボルグvsマッケンローの決勝戦に感銘を受けたことを覚えており、その記憶を基にリアリティを追求したそうです。

1980年ウィンブルドン、全世界が注目した世紀の試合が甦る。テニスブームに沸く1980年、対極的なふたりのスタープレイヤーの戦いに世界中が熱狂していた。5度目のタイトル獲得を目指す冷静沈着な美しきボルグ(スベリル・グドナソン)と、短気で荒々しい悪童マッケンロー(シャイア・ラブーフ)。エレガントなプリンスとワイルドな野生児が、ウィンブルドン決勝戦でぶつかり合った。トップを走るふたりが極限の精神状態で挑んだ、熱狂と興奮の試合。彼らが自らの人生のすべてを注ぎ込んだ3時間55分の名勝負の表と裏に迫る、白熱のエンタテインメント。

これは単なるスポ根映画ではありません! 私は試合の結果を知っていたのですが、臨場感が炸裂するカメラワークで魅せる試合シーンは圧巻で、生きるか死ぬかの鬼気迫る闘いは、まるで本物の試合を見ているかのように大興奮しました。

ボルグ役には、スウェーデン出身の今最も注目されている俳優のひとりで、『ドラゴン・タトゥーの女』シリーズの最新作『蜘蛛の巣を払う女』(2019年日本公開予定)にも出演するスベリル・グドナソン。彼がとにかくかっこよくて、天才と呼ばれたボルグの繊細さと苦悩を見事に体現しています。

マッケンロー役には『トランスフォーマー』シリーズの主演で人気を獲得したシャイア・ラブーフ。「彼以上に荒くれ者のマッケンローに適した役者はいない!」と各国のメディアが絶賛するほどの迫真の演技を本作で魅せています。

ふたりの怪物の少年時代から精神と肉体を極限にまで鍛えてきた驚愕の道のりと、頂点に立つ者と追いかける者の孤独と葛藤を描いた『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』。テニス史に刻まれる伝説の試合を、ぜひ劇場で観戦してください。

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男
8月31日(金)全国ロードショー
http://gaga.ne.jp/borg-mcenroe/
© AB Svensk Filmindustri 2017

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フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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