CMソングやアニソンのカバーアルバムなどで大人気のフランス人歌手・クレモンティーヌ。
実は彼女はフランスではほとんど無名だということ、ご存知でしたか?
今年の2月には、「フランスでは知られていないけど海外ではスター」というフランスのテレビ番組のコーナーにゲストで呼ばれていました。
私が最初に買ったクレモンティーヌのアルバムは、『アン・プリヴェ 〜 東京の休暇』。
小沢健二や田島貴男、高浪敬太郎などの日本人アーティストたちが作編曲に参加していた豪華なアルバムです。
まだフランスに興味を抱くずっと前、フランス語でMerciもBonjourも知らなかった、インターネットなんてもちろんなかった時代。
私の中ではこのアルバムで完全にパリジェンヌ = クレモンティーヌという方程式が成り立っていました。
名盤中の名盤です。
なんと先月、デジタルリマスター版が発売されたんです。
購入したのはもっと後のことかと思いますが、帯を見てびっくり。なんと29年も前のアルバムでした。
最近はiMusicで配信される音ばかり聞いていましたが、久々にCDで聴く音がとても心に響きます。。
折りたたみ歌詞カード、デジタルリマスター版ではオザケンの写真がカットされていたのは寂しかったですがオリジナルの形式そのままでとても懐かったです。
一曲目の「L’été」は、日本語で「夏」の意味。
クレモンティーヌの軽やかな優しい歌声と相まって、まさにこれからの季節にぴったりの曲!
今月には初のレコード版も発売になるそうです。
昔のフレンチ・ソングをアレンジした最新作『ケル・タン・フェッティル?〜お天気はいかがですか?』も先月発売されました
フランス人ですら知らないような名曲のカバーアルバムです。
今年はセルジュ・ゲンスブール没後30周年ということで、色々な人が彼の曲をカバーしていますが、クレモンティーヌさんが選んだのは「La fille qui fait tchic ti tchic Tchic 」Ti Tchicする女の子。
THE・ゲンスブールの曲調ですが、確かに知名度は低いです…
光栄なことに、クレモンティーヌさんに直接インタビューをする機会をいただきました。
ひとつひとつの質問に対して丁寧に、笑顔でお答えいただく姿が印象的でした。
コロナ禍では日本よりもずっと厳しい外出制限がかかっていたフランスですが、ポジティブな考え方、気負わず自然体でいる彼女の生き方がとても素敵で、「かくありたい」と感じるインタビュー。
クレモンティーヌさんの背景には、モデルルームかのような美しいアパルトマン、そして時折降り注ぐパリ サン=ジェルマン=デ=プレの光にも見惚れつつ。至福の時間でございました。
日本で再びコンサートすることを望んでいらっしゃいました。
1日も早くその日がくることを願いつつ、この夏はアルバムをヘビロテしてフランスに思いを寄せようと思います。