パリ9区、サント・トリニテ教会からすぐ近くの静かな界住宅街に佇む ギュスターヴ・モロー美術館(Musée Gustave Moreau)。
ギュスターヴ・モローは象徴主義の代表的な画家。彼自身が1852年から1898年まで暮らしていた邸宅を、自ら生前に設計し美術館へと改築した、世界初の個人美術館です。
オペラ座やデパート街からも近く、いつも賑やかなピガール広場からも近いのですが、ここの美術館はだいたいいつ行っても団体の観光客がいなくて、喧騒とは無縁。静かに鑑賞できます。
受付で入館料の6ユーロを払って、ロッカーに荷物を預けて2階へ。(写真はないですが、このロッカーがレトロでかわいいです♡)
2階は元邸宅だった場所。
食堂、寝室、書斎などが当時の装飾もそのままに残されています。
美術館にすることを前提に建てられたとされる一軒家。
実際に使われていた食器や、たくさんの勲章なども展示されています。
壁一面に並ぶ作品の数々 デッサンだけで7,000点も!
3階へとのぼると、モローの作品が壁一面にずらり。この小さな館内に所狭しと並ぶ作品の数は、デッサン7,000点も合わせると1万点を優に超えるので、すべての作品を観ようとすると丸々一日あっても足りないほどなのです。
ところどころ、本をめくるようにデッサンが格納されているので、隈なく鑑賞するのには時間が足りません。
このデッサンを観ながら、実際にデッサンしているという美大生と思われる学生たちがちらほらと。
美しい螺旋階段
モロー好きにはたまらない美術館なのですが、こちらの美術館のメインビジュアルとなっているのは、どの絵画でもありません。
3階から4階へと続く、螺旋階段なのです。
完璧なフォルムの螺旋!
この階段、なんとモローが自ら増設したそうです。
この階段をのぼって4階へと。
4階も、圧倒される作品数!!
モローの代表作・一角獣や「ユピテルとセメレ」は、4階の奥のお部屋にあります。
パリで生まれパリで育ち、パリで活躍をしパリで亡くなったギュスターヴ・モローの生涯をなぞるように鑑賞できる美術館。象徴主義の作品に囲まれた空間で、甘美な時間を過ごすことができます。
ギュスターヴ・モロー美術館 Musée Gustave Moreau
https://musee-moreau.fr/
14 rue de La Rochefoucauld 75009 Paris
入館料 6ユーロ
開館時間
月, 水, 木 : 10:00 – 12:45 | 14:00 – 17:15
金, 土, 日 : 10:00 – 17:15
火曜日休館