旅のあと、思い出に浸りたくなり、その国で作られた映画を観たくなりませんか?もしくは旅のはじまりとして、気分を盛り上げるために一本の映画を選ぶこともあるかもしれません。
わたしにもそんな時に観たくなるお気に入りの台湾映画が何本かあるのですが、その中でも特に気に入っているのが2010年に制作され、日本では2012年に公開された「台北カフェ・ストーリー」です。
http://www.taipeicafe.net
2012年はちょうどわたしが台湾にはまってすぐの頃。
予備知識が何もない頃は、アジアの賑やかなイメージが台湾の全てだったのですが、実際は懐かしさ溢れる昔ながらのカラフルポップな雰囲気と、まるで東京とさほど変わらないのではと思える都会さと、はたまた、それを複合したようなモダンさと、様々な表情を持つ魅力的な街でした。
この台北カフェ・ストーリーはひとりの女性が夢だったカフェを開くことから物語が始まるのですが、舞台は「富錦街」という実在する街です。
この街は、イメージとしてはモダン台湾。
緑が多く、道幅も広く、人もそこまで多くない。
とても落ち着いた大人な雰囲気の街で、おしゃれなカフェや雑貨屋さんもここ数年で増え、歩くだけでも楽しめる街。
のんびりと心をゆったりさせたいときにはこの街をカメラ片手に散歩するだけでもリラックス出来る気がします。
そしてこの街の一角には劇中で主人公がオープンさせたカフェが実在します。もともとこの映画を撮るために作られたカフェですが、撮影終了後もそのままカフェとして営業を続けていました。
センスのいい主人公。内装の色使い、家具の雰囲気、ほどよい規模感、こんなお店を作れたらいいな、という女性の夢が詰まっている感じです。
出てくるお菓子もチーズケーキに、チョコレートブラウニー、クッキーなどカフェの定番ですがどれもこれも美味しそう。
わたしも映画を見て、実際に訪れた時は、ものすごく胸が高まりました。
ですが残念なことに、どうやらこのカフェ、3月29日(日)で閉店してしまうようなのです。
わたしも出来ることならもう一度訪れたかった。
本当に主人公たちに出会えるような、映画の雰囲気をそのまま残したカフェ。なくなってしまうのが本当に惜しいです。
3月に台湾を訪れる予定のある方は、この雰囲気が味わえる最後のチャンスです。この映画はすでにDVDにもなっています。
ぜひ物語と合わせて、その穏やかな雰囲気に浸ってみてください。
朵兒咖啡館(Daughter’s cafe)
松山區富錦街393號1F
営業時間 10時〜21時 定休日なし
バス 「聯合二村」または「民權國小」停留所より徒歩5分
MRT 「松山機場」駅より徒歩20分
青い扉が目印です。