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ドント・ブリーズ2

シネマキアート

8月のテーマ「#私のサマーライフ」にちなんで、暑い夏にはやっぱりゾクッとする映画を!
盲目老人の恐怖を描いたショッキング・ホラー映画『ドント・ブリーズ』(2016)の続編『ドント・ブリーズ2』をご紹介します。

ドント・ブリーズ2

前作の話はコチラをチェック。
簡単におさらいすると、強盗を企てた若者3人が、孤独な盲目老人(スティーヴン・ラング)が住む屋敷に侵入し、簡単に大金を手に入れられるはずが、思いも寄らない展開に。殺人マシーンと化した盲目老人、そして主人公が不気味な地下室で見つけた想像もし得ない彼のある秘密だった……。結末は前作でご確認ください。

ドント・ブリーズ2

もちろん前作を経て、本作をご覧になった方が、より盲目老人の異常な怖さがわかりますが、続編から観ても大丈夫。“前作とは全く異なる続編”に続投するのは盲目老人のみで、あれから8年が経過した設定に。盲目老人は郊外の古びた屋敷で一人の少女を大切に育て、二人だけで静かに暮らしていた。しかしある日、謎の武装集団が屋敷に忍び込み、少女を誘拐する……。

前作同様、フェデ・アルバレス、ロド・サヤゲスの脚本家コンビの、キャラクターのイメージ変動や観客の予想を裏切る展開は秀逸。前作での最悪の印象=悪役だった盲目老人は、自分は正しいことをしていると“思っている”、ひねくれてねじ曲がった男として掘り下げられています。盲目老人の狂気やスリラー要素は残しつつも、続編はサスペンス・アクションのテイスト強めに。よって「前作で戦慄を覚えたので、続編なんて無理!」という方も、前作の後、彼に何があったのか、彼の視点で観ると新たな一面が見えて面白いと思います。

ドント・ブリーズ2

アルバレス曰く「誰がヒーローで誰が悪役かが分かっている映画には仕掛けはない。キャラクターの捉え方はあなた次第だ」。製作陣が意図したように、『ドント・ブリーズ2』をご覧になって、盲目老人や彼の行動についてどう感じるか考えてみてはいかがでしょうか。

『ドント・ブリーズ2』
8月13日(金)全国ロードショー
https://www.donburi-movie.jp/

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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