製作:ジェリー・ブラッカイマー、監督:ゴア・ヴァービンスキー。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』3部作のコンビが、満を持してジョニー・デップと再タッグを組んだ超大作『ローン・レンジャー』がただいま大ヒット公開中!
どの作品でも私たちを「あ!」と言わせるキャラクターを演じるジョニー・デップ。
今回、彼が作り出したキャラクターもこれまた奇抜。
白塗りの顔に頭には鳥を乗せている悪霊ハンター“トント”を演じたジョニー・デップのインタビューをお届けします。
『ローン・レンジャー』にとても早い段階から関わっていますが、このプロジェクトはあなたが提案したものだったんですか?
違うよ。『ローン・レンジャー』をジェリー(ブラッカイマー)がやるという話はずっと前からあったようだね。
僕はプエルトリコでブルース(ロビンソン)と『ラム・ダイアリー』を作っていたけれど、すでに顔に縦縞のペイントを入れた先住民の戦士の絵を見つけていたんだ。
そして天才メイクアップ・アーティストのジョエル・ハーロウに、アイデアを固める手助けを頼んだんだ。
僕らがやったメイクを写真家のピーター・マウンテンに頼んで何枚か撮ってもらった。汚い雑草の中に入って写真を撮り、現像したものをピーターに手渡されたとき、僕は「うん、どうやら彼を見つけることが出来たようだから、次はこの彼に生命を吹き込まなければ」という気持ちになったんだよ。
ジェリーに電話して「ねえ、僕がLAに戻ったら、ぜひ一度ゆっくり話したいんだけど」と言ったんだ。そして彼と会ったとき、あの写真を5~6枚見せると、ジェリーは「これはすごいな。一体誰なんだい?」と言ったんだ。
「僕だよ!」と答えると、彼は「なんてこった! これ、持ち帰ってもいいかい?」と言ったよ。僕は「ああ、もちろんさ。皆に見せてやってよ」と言ったんだ。
トントにはキャプテン・ジャック・スパロウの要素のあるキャラクターだと思ったんだ。その事実に、僕を含む皆が興奮していたんだ。
その上で、僕はゴア(ヴァービンスキー)に監督をしてほしいと依頼したんだ。
トントの頭には鳥が乗っているけれど、あのアイデアはどこから生まれたんですか?
さっき、見たと言った戦士の絵では、トントのものとは少し違うけど、顔に縦縞を入れていたんだ。僕はそれを見たとき、あくまでもイメージだけど、これは4つに切り裂かれた男だと思ったんだ。
さらに、その絵には彼の背後に飛んでいるカラスが描かれていたんだ。
それが、ちょっと見には、カラスが彼の頭に乗っているようにも見えたんだよ。実際にはそうではなかったけどね。
でも、トントのスピリット・ガイド(魂を導くもの)として、死んだ鳥を頭に乗せておくというのがベストじゃないかと思ったんだ。
あれは皆さんにもおすすめだよ!なかなかのものだからね(笑)。
とにかく、そういうわけで、あの鳥は彼のスピリット・ガイドとなったんだ。
実際に、トントのメイクアップにはどれくらい時間がかかりましたか?
一日数時間はメイクアップに使っていたね。
時には、朝の時間を惜しんで、家でもメイクのままで過ごしたこともあったよ(笑)。そうするのは心地良いものではないし、見た目も変けど、やるだけの価値はあったな。
子供のころ「ローン・レンジャー」は見ていましたか?
うん、見ていたよ。「ローン・レンジャー」を見ていた自分を覚えているよ。
少年がテレビで見る典型的な番組の一つだったからね。あの番組を見ながら、僕はいつもトントに感情移入していた。子供心に、どうしてこの先住民は助手なんだろうと思っていたよ。
別にローン・レンジャーのトントの扱いが酷すぎたということではないけど、それでも「どうしてトントがアレコレとやらされなければいけないんだ?どうしてトントがヒーローではないんだ?」と思っていた。それはずっと僕の頭の中にあった疑問さ。
それに、僕は小さなころから、うちの家系には先住民の血が混じっていると聞かされていた…どの程度かは知らないから、実のところ、ほんの少しだけかもしれないけれどね。
『ローン・レンジャー』
8月2日(金)全国公開
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