わたしは安堵していた。
保護猫兄弟・トムとジェリー、どちらかを切り捨てなくて良かった…。
彼らが我が家にやってきて、あっという間にひと月が過ぎようとしている。
2匹引き取って良かったという思いは、日を追うごとに強くなっている。
我が家は母子家庭、当然フルでわたしは働いている。
娘も昼間は学校だ。
必然的に留守番というものが発生する。
当初この留守番を、大いに懸念していた。
子猫は留守番させられない。
ネットで検索しても、たいていそう書いてある。
不安で心配で、留守番初日は仕事中も気が気ではなかった。
いっそ帰ろうかと思ったほどだ。
こちらの心配をよそに、帰宅して見たふたりは元気いっぱい、
ご飯もしっかり食べ、仲良く寝ていたと娘が言っていた。
もちろん留守の間の様子は伺い知ることはできない。
それでも、ふたり一緒だという安心感はこちらにもあるし、
彼らにも大いにあると思う。
餌と水と快適な環境、退屈しない遊び相手。
それらが揃っていれば、月齢数か月の子たちでも、なんとか留守番可能だと個人的には思う。
もちろん、個々の性格によるところは大きいけれど。
今のところ、取り立てて大きなイタズラもしていない。
観葉植物がひっくり返り、土が散乱していた程度。
それくらいイタズラの内にも入らない。可愛らしいものだ。
当初はケージ内での生活だったけれど、ほどなくして部屋に解放した。
今では留守番中も自由に遊んでいる。
もちろん環境には極力配慮している。危険がないように。
生き生きと、時にはケンカまがいの激しい格闘を日々繰り広げるふたり。
そんな姿を見るにつけ、
兄弟で引き取って良かった。
わたしは何度もひとりごちる。
余談になるけれど。
彼らにはもうひとり兄弟がいた。
紅一点、ジェリーによく似た女の子。
彼女もめでたく新たな家族が見つかった。
わたしの友人家族に迎えられ、とても幸せに暮らしている。
近所だし、様子を伺い知ることもできる。
こんなに喜ばしいことはない。
To be contimew.