我が家イチの食いしん坊、それはジェリー。
ハウルがくる前は間違いなくそうだった。
体は小さいけれど、びっくりするほど食いしん坊なハウル。
トムとジェリーだけのときは、ごはんの準備をしたら真っ先に食べ始めるのはジェリーだった。
トムが先に食べていても、当然のごとく押し退ける。
それが今はどうだろう。
準備の段階からかぶりつきでスタンバっているのはハウル。
なんならお皿にフードを入れている最中から食べ始める。
例えジェリーが来たって絶対に譲らない。
小さな体で何がなんでもどくものかと、ガツガツ食べている。
その気迫に押され、力なら絶対に負けるわけがないジェリーが、ハウルが終わるまで指をくわえて待っている姿の滑稽なこと。
何につけてもハウルに譲るようになったジェリーだけれど、ひとつだけ譲れないものがある。
それは夜寝るときの位置。
ハウルはスーパーママっ子で、いつだって母にベッタリしていたい。夜だってもちろん。
母の顔の横がベストポジションで、ゴロゴロ言いながら寝るのがお定まり。
かくいう母の顔の横は、ジェリーの定位置でもあった。大きな図体をして、彼もとっても甘えん坊。
ハウルが来たから、その定位置も譲るのかと思いきや、どうもそうではないらしい。
就寝時、確かに横にいたのはハウルのはずなのに、朝になったらジェリーがどっかりと寝ているということが度々あった。
近頃はハウルよりも先に母の横に陣取り、朝まで死守。
ハウルは掛け布団の隅っこにいたり、別の部屋で寝ていたり。
朝起きて「おはようジェリくん。」と声を掛けると、それはもう得意げな顔をするジェリー。
「ママの横はオレの場所だぜ。」
彼の中で、これだけは譲れないらしい。
なかなかに面白いこの攻防、最終的な軍配は果たしてどちらに?
To be contimew.