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私のごきげんな毎日

トイ・ストーリー4

シネマキアート
トイ・ストーリー4

私の人生ベスト5映画にランクインする長編フルCGアニメーション「トイ・ストーリー」シリーズ。完璧なエンディングで完結した3部作の“その後”を描く『トイ・ストーリー4』が現在絶賛公開中です。もしもまだ同シリーズを観ていない方がいたら、このコラム記事を読む前に3部作『トイ・ストーリー』(1995)『トイ・ストーリー2』(1999)『トイ・ストーリー3』(2010)をご覧ください。大人も感動する友情や勇気を描いたウッディやバズたちの冒険物語は、回を重ねる度にパワーアップし、前作ではおもちゃの持ち主アンディの成長に伴う別れにも踏み込み、全世界を感動の涙で包み込みました(私も嗚咽するほど泣きました)。

トイ・ストーリー4

『トイ・ストーリー4』が制作されると知った5年前、「また大好きなキャラクターたちに会える! でもあの素晴らしいラストからどう続くのか?」と期待と不安に駆られました。そして2年前、同シリーズの監督やストーリー原案などを手がけてきた生みの親ジョン・ラセター氏がピクサーを辞め、不安が募る一方でした。が! 私の想像を遥かに超えた驚きの展開と結末が用意されていました。

トイ・ストーリー4 フォーキー

“おもちゃにとって大切なのは子供のそばにいること”。新たな持ち主ボニーを見守るウッディやバズらの前に現れたのは彼女の一番のお気に入りで手作りおもちゃのフォーキー。彼は自分をゴミだと思い込み逃げ出してしまう……。ボニーのためにフォーキーを救おうとするウッディを待ち受けていたのは、一度も愛されたことのないおもちゃや、かつての仲間ボー・ピープとの運命的な出会い、そしてスリルあふれる遊園地での壮大な冒険だった。見たことのない新しい世界で、最後にウッディが選んだ“驚くべき決断”とは? 

本作のプロローグでは、『トイ・ストーリー』『トイ・ストーリー2』に登場していたボーと、ウッディが離れ離れになる9年前の出来事や、『トイ・ストーリー3』でのアンディとの別れのシーンが描かれ、もう冒頭5分で涙腺崩壊でした。プロデューサーのマーク・ニールセンは「ウッディにはまだ語るべきストーリーが残っている」と、そして監督のジョシュ・クーリーは「ウッディの変化を描きつつ、私たちはボーを再登場させたいと考えました。ウッディの人生において重要な形でふたりの再会を描きたかった」と語ります。そんな本作のアイデアのきっかけを作ったのは、「トイ・ストーリー」シリーズ全作の脚本を手がけているアンドリュー・スタントン。前作が最高の形での“終わり”だっただけに、そのアイデアがシリーズを続ける価値があるのかどうか、シリーズに関わったスタッフたちで検討した結果、彼らの情熱のもと本作が誕生したのです。

トイ・ストーリー4 デューク・カブーン

本作でウッディが出会う新しいキャラクターがとってもユニーク! 自分をおもちゃではなくゴミだと思い込んで逃げ出し、ウッディの冒険のきっかけを作るのが、手作りおもちゃのフォーキー。天然なのにウッディと交わす鋭い会話は爆笑です。また私のお気に入り新キャラは、気弱なカナダのバイクスタントマンおもちゃのデューク・カブーン。彼の声を担当するのは、おもちゃ同様カナダ出身の俳優キアヌ・リーヴスで、登場シーンの「フッ! ハッ! オゥ、イエ〜イ!」とポーズをとるノリノリの言動に終始爆笑でした。

トイ・ストーリー4 キアヌ・リーブス

前作のラスト同様、『トイ・ストーリー4』でも“変化の時”に直面するウッディは、今回もしっかりと自分の人生に向き合います。冒険毎にどんどんと成長し、持ち主を想い自分の立ち位置を変えていくウッディからは学ぶことばかり。まだ『トイ・ストーリー5』の制作発表はされていないものの、またすぐにウッディたちに会いたい、その後のストーリーが知りたいです。本当に私一個人の希望ですが、願わくばウッディが最初の持ち主アンディと再会し、そしてアンディの子供がウッディと遊ぶなんてシーンが観られたらうれしいなと思います。でもきっと続編があるとしたら、こんな私の乏しい想像を遥かに超えた展開が待っているんだろうな。

トイ・ストーリー4

トイ・ストーリー4

7月12日(金)全国ロードショー
https://www.disney.co.jp/movie/toy4.html
©️2019 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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