はっくんは生まれつき若干の障害がある。
顔右半分が麻痺気味。完全に動かないというわけではないけれど、わずかに動く程度。
なので、右まぶたは閉じないし、口も右側が開けづらい。
それでも生きていく上では、さほど支障がないように見ていて思う。
当人もこちらが思うよりも気にしていないようで。
生まれたときからなので、むしろそれが当たり前として暮らしている。
しかも麻痺していると分かるのは、まぶたを閉じたとき。
左目だけが閉じるから、まるでウィンクをしているように見える。
両眼を開けていればまったく障害の有無など分からない。
口の開けづらさも食事をするにも問題ないし、パッと見では分からない。
よくよく見ると、左右で少し歪みがあるかなと感じるくらい。
障害があると承知で迎えたわけだけれど、当初は本当に心配で。
可能性があるならばどうか治りますようにと、リハビリもどきで頭やら顔やらをマッサージしてみたりもした。
まぶたが閉じないせいで、眼球が乾いてしまうのではないか、口が開けづらいせいで食が細くなったらどうしよう、そんなことばかり気を揉んでいた。
一緒に暮らしてもうじき2ヶ月、今はもう障害のことで心配することはないと思っている。
彼はとっても元気だし、食欲も旺盛、なんならアニキたちのごはんまで横取りして食べているくらいで。
まぶたは閉じないけれど瞬膜(猫の目頭から出ている白い膜のこと。人間にはない。)は動いているから、乾燥の心配もなさそうだし。何より視力にはなんの影響もない。
はっくんはパーフェクト。どこもかしこも美しいし、よく食べよく寝てよく遊ぶ。
トムとジェリーと元気に遊び回るのが、何よりのリハビリになると思っている。
障害の程度にもよるけれど、はっくんレベルなら生活に何も影響はない。
軽々しく大丈夫などとは言えないけれど。
もしもご縁があったなら、一歩踏み出して障害のある子を迎えてほしいなと思う。
その障害ですら、チャームポイントと思えるようになってしまうほど愛おしいから。
To be contimew.