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ティファニー ニューヨーク五番街の秘密

シネマキアート
ティファニー ニューヨーク五番街の秘密

『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生』(2007)、『ファッションが教えてくれること』(2009)、『ビル・カニンガム&ニューヨーク』(2010)、『ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ』(2011)など、セレブの生の声を聞くことができて、感性を刺激させられるドキュメンタリー映画が、私は好きです。久しぶりに観応えのある面白いドキュメンタリー映画に出会いました。ジュエリーブランドの「ティファニー」初となるドキュメンタリー映画『ティファニー ニューヨーク五番街の秘密』です。

1837年に創設、1940年にニューヨーク五番街に本店をオープンさせた「ティファニー」。本作では、“キング・オブ・ダイヤモンド”と呼ばれた創業者チャールズ・ルイス・ティファニーのエピソードから始まり、ブランドカラーである“ティファニー ブルー”の逸話やアカデミー賞のジュエリー選びの裏側などを紹介しています。

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私は初めてニューヨークに行った時に、真っ先にこの五番街のティファニー本店に行って写真を撮った思い出があります。また大学生の時には、現在の新宿ビックロの場所にかつてあった、ティファニー新宿三越アルコット店にドキドキと背伸びしながら行ったものです(遠い目)。“ブルー ボックス”に入った「ティファニー」は、いつの時代もあこがれのブランドなんですよね。

また「ティファニー」と言えば、やはりオードリー・ヘプバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』(1961)です。でも原作者のトルーマン・カポーティは、マリリン・モンローを映画の主人公としてキャスティングしたかったとか。本作では、当時のキャスティング・ディレクターが『ティファニーで朝食を』の誕生秘話を詳しく語っています。そして、リーズ・ウィザースプーン主演の映画『メラニーは行く!』(2002)、米ドラマシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ」(1998-2004)などのロマンティックなラブストーリー作品と「ティファニー」との関係性も明らかに。

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監督は、ニューヨーク五番街にあるデパート「バークドルフ・グッドマン」に迫った映画『ニューヨーク・バークドルフ 魔法のデパート』(2013)のマシュー・ミーレー。彼は、女優ジェシカ・ビールやバズ・ラーマン監督、ロブ・マーシャル監督、そして「ティファニー」で女性初のデザインディレクターに就任したフランチェスカ・アムフィテアトロフなど、69名のセレブや関係者にインタビューし、本作を構成しています。(個人的にビビッときたコメントは、「ティファニー」アンバサダーのマダムの「人生を測るのは、息ができなくなった瞬間よ」です。これ名言!)

そして、実は「ティファニー」はスポーツ界とも深い関わりがあることをご存知ですか? 全米オープンテニスの優勝トロフィーや、NFLスーパーボウル勝者に贈られる「ヴィンス・ロンバルディ」トロフィーはティファニー社製なんです。またニューヨーク・ヤンキースのあの有名なロゴも実は…!?

ドラマティックで感動的、そして妥協を許さないブランド精神を支えている人々を映し出した映画『ティファニー ニューヨーク五番街の秘密』を観て、「ティファニー」とニューヨーク、そしてポップカルチャーの歴史を学んでみては。美意識が高まるはずです!

ティファニー ニューヨーク五番街の秘密
11月5日(土) 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかロードショー
http://www.finefilms.co.jp/tiffany/
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フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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