3にゃんの中で、1番口数が少ないトム。声も非常にか細い。
そんなトムが最近よく話しかけてくる。

「ごはんちょうだい。」「かまって。」
たいていは何かしら要求があるのだけれど、以前はそういうこともあまり言ってこなかったのに。
こちらの顔を見上げて、小さな声で控え目に話しかけてくる姿は、それはもういじらしいの一言。
ジェリーやハウルが、やいのやいのと大きな声で話しかけてくるのとはわけが違うのだ。

要求が通るまでひたすらしゃべり倒す。
自分でも明らかに扱いが違うのは百も承知、トムのお願いは何をさておいても優先すべき事項。
窓を開けてと言われれば即座に開けるし、ごはんを催促されれば他の用事を中断しても用意をする。
ジェリーやハウルだとこうはいかない。「ママは忙しいからあとにして!」たいていこう返事をする。
人間相手だってそうじゃない?
日頃ベラベラとしゃべり立てる人の言うことよりも、普段寡黙な人が話しかけてくるほうが親身に聞きたくなるではないか。

ひいきと思えなくもないが、これはひいきではなくひとえに日頃の行いの問題なのだ!
ジェリーやハウルより自分が優先してもらえると、頭のいいトムはちゃーんと解っている。
そして優先してくれてありがとうとでも言いたげに、優雅にご機嫌に、しっぽを母に絡ませてくる。

たまに発動されるデレがたまらないのである。
猫がしっぽを擦りつけてくるのはご機嫌の証、つられて母もご機嫌になる。
なんて素晴らしい相乗効果。
賢いトムにいいように転がされている気がしないでもないが、それがなんだ!
転がされてなんぼなのだ、猫飼いというのは。

普段クールビューティーなだけに、無防備な姿はたまらなくかわいい。
うまいこと転がされてこそ真の下僕!
To be contimew.






