CheRish Brun.|チェリッシュブラン

ちょうどいい私、ちょうどいい暮らし。心地よく、ごきげんな毎日へ。

香りを重ねる、自分だけの物語を描く

魔法の香り手帖
ジョー マローン

香りを重ねるという習慣は、近年生まれた習慣のように思われがちだが、古代エジプトでは、神々に捧げる香油として、樹脂やスパイス、花々を幾層にも混ぜ合わせ、豊かな香りを紡いでいた。今もその調合香のスタイルは受け継がれ、香りを重ねて心を映す文化は、古今東西で人々を魅了してきたと言える。

現代のフレグランスの世界でも、“香りを重ねる”という遊びは進化を遂げ続けている。ジョー マローン ロンドンはその中でも、より早い段階から香りを重ねて自分だけの纏い方を楽しむ提案をしてきたパイオニアブランドだ。重ねる前提でありながら、1本でも香りが成立していて、幅広い楽しみ方ができる。

一方で、日本では香りを重ねることは、“香水を愛する人たちの間で親しまれる楽しみ”という印象がまだ強い。自由に自己表現することに、どこか慎重な国民性も影響しているのかもしれない。しかし、現在進行形で香りを自由に組み合わせるスタイルは広がりを見せている。香水はもはや完成されたひとつの作品であると同時に、使い手の感性によって新たに“完成”する余白を持っているのだ。香りの余白に、自分らしさを映し込む楽しみを、今こそ味わいたい。

では、どんな風にトライしてみれば良いのだろうか。

例えば、ジョー マローン ロンドンの「ウッド セージ & シー ソルト コロン」。潮風を思わせる透明なミネラル感に、「ピオニー & ブラッシュ スエード コロン」を重ねれば、可憐な花々が海風に揺れるように、柔らかな色彩が加わる。

深い木の温もりを持つ「イングリッシュ オーク & ヘーゼルナッツ コロン」に、「グレープフルーツ コロン」を添えれば、森の奥に射し込む朝の光のような凛とした明るさが生まれる。対照的な香りを重ねることで、まるで新しい物語が立ち上がるかのようだ。

香りを重ねることは、調香師の手から離れたあとに完成する“第二の創作”。その組み合わせは無限にあり、そのひとつひとつが自分だけの物語になる。

香りをまとうことは、単なる仕上げではない。香りを重ねることは、自分を映し出すリチュアルであり、日常を少しだけ魔法に変える扉なのだ。


【掲載商品】
■ジョー マローン ロンドン
『ウッド セージ & シー ソルト コロン』
(30mL ¥11,880 / 50mL ¥16,940 / 100mL ¥23,650)
https://www.jomalone.jp/
※写真掲載の『ピオニー & ブラッシュ スエード コロン』、『イングリッシュ オーク & ヘーゼルナッツ コロン』、『グレープフルーツ コロン』は、通常販売サイズとは異なります

美容ジャーナリスト香水ジャーナリストYUKIRIN
ナチュラルコスメとフレグランスのエキスパートとして、
「香りで選ぶナチュラルスキンケア」や、「香りとメイクのコーディネート」など提案する他、香りから着想される短篇小説を連載中。

媒体での執筆・連載の他、化粧品のディレクション、イベントプロデュース、ブランドコンサルティングなど幅広く活動している。
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