3ニャンの中で、断トツに賢いトム。

イタズラと言えばトム!と、つい思ってしまう。
見た目もどうしたって賢く見えがちなのよ、黒猫でシュッとした姿は。
我が家では日々、誰かしらが何かしらのイタズラをする。
小さなことから大きなことまで、とにかく毎日事件が起こる。

事件のない日はハッキリ言ってない。
先だっては留守中に、わたしのアクセサリーボックスがぶち撒かれた。
中に入っていたピアスやらブレスレットやら、あれやこれや。

盛大にばら撒かれ、片づけが本当に大変だった。
「こんなことをするのはトムくんしかいない…。」
散らばったアクセサリー類を黙々と片付ける中、わたしは確信すら持って決めこんだ。
数日経ったある日、何やら音が聞こえた。

すっかり大人のはずですが、落ち着く気配はない。
寝室から聞こえるその音に、ピーンときた。
「アクセサリーボックスを動かす音だ…!」
抜き足差し足忍び足、そーっと寝室に向かう。
アクセサリーボックスが置いてあるのはカーテンの向こうのチェスト上。
バっとカーテン開けると、そこには固まって微動だにしないジェリーが。

どうやら前回もジェリーの仕業だったらしい。1度やると続けて同じイタズラをしがちだから、おそらくそうだと思う。
トムはというと、カーテンの前に座りジェリーの動向を黙って見ていた。
「ごめんよトムくん、疑って。」
わたしはトムに謝った。そして現行犯で言い逃れのできないジェリーにはビシッと説教をしておいた。
今回は濡れ衣だったけれど、実際トムのしでかすイタズラも多い。
件のアクセサリーボックスは、到底手の届かない高所へ移動した。もうイタズラはできないだろう。

その分、わたしもいちいち取るのが大変になったが、イタズラをされるよりはマシと自分を納得させている。
これで普段から滅多に着けないアクセサリーを、ますます着けなくなること間違いなし。
To be contimew.