おフランスかぶれのうたかたの日々

NOUS SOMMES PARIS

01

二か月前に計画し、旅のしおりも作ってしまうほど気合いを入れて出発したフランス旅行。
まさか、こんなに悲しい旅になるとは思ってもみませんでした。

11月13日金曜日、夜。

私は現地・パリに住むご夫婦と晩御飯をご一緒していました。
前日にパリに着いたばかりなのにもうかなり行動していたこと、翌日から遠出してワイン祭りに参加したり、映画のロケ地巡りをしたり…
時差ボケなどまったく気にせずに、これから一週間、どんなに楽しいことが待ち受けているか、ワクワクしながら話し、ご夫婦と楽しい時間を過ごしました。

レストランを出て滞在先のアパルトマンに戻るときに、なんとなく「パトカーが多いな…」とは思いましたが、いつものことかと気にせずに部屋に入り、テレビのスイッチを入れました。

恐ろしく、信じられないニュースの映像が流れていました。

02

「パリ襲撃」

前日、空港からパリ市内のバスの車窓から見えた、フランスの“国立競技場”Stade de Franceで爆発があったと。
次々と流れてくるニュースに、「まさか…」と驚き、恐ろしい映像に震えが止まらなくなりました。

そして、パリ市内でも銃撃があったというニュースが飛び込んできました。
コンサート会場、そして周辺のレストラン…
当日、お昼を食べたレストランもあるシャロンヌ通りもその中に。

すぐさま家族と友人に自分の無事を知らせ、パリ市内の友人らも無事か確認をしました。
この時点では、私もまだ正気を保てていたと思います。

流血する人々、銃撃の音…。アパルトマンの外で鳴り止まないパトカーのサイレン音。
凄まじい映像とともに「attentat」(テロ)、「fusillade」(銃撃戦)、「détonation」(爆音)…といった、日常使わない単語の数々。
恐怖が、次第に怒りに変わって行きました。
映像を見ながら広がっていく被害の中、友人らの無事を確認し、少しホッとしたのかその日はいつの間にか寝てしまいました。
でも安眠はできず、二時間ほどで起床。
増え続ける被害者の数に胸が痛み、翌日は何もやる気が起きず。
「不要不急の外出は避けてください」という大使館からの通達も来ていたこともあり、外に出るのが怖くて、食料を調達しに近所を歩くのがやっとでした。
ブルゴーニュ地方へのバスツアーも、南仏の旅も、すべてキャンセル。
近所のカフェはいつもの賑わい。フランス人は強く、日常を取り戻すのが非常に早いです。
ほぼ満席のカフェのテラスでお茶していたら、これまでの悲しみと怒りが一気にこみ上げてきたのか、涙が溢れ出てきました。

11月15日日曜日。

緊張感のある、ひとの少ないパリの街。
気がつくと、まだ危険だと言われている事件の現場へ向かっていました。

色濃く残る銃撃戦の爪痕。花を供えたらまだ涙が。
現場には、小さい子供もたくさん。
テレビのインタビューも受けている子供もいたのですが、事件を把握し、自分の言葉で考えを発している姿を見て背筋が伸びました。

03

11月16日月曜日。

土曜日に休校でしたが、この日から学校は再開。
お店もほとんどが営業再開。
シャンゼリゼ通りなど、人が多い場所や観光名所の近くなどではスーパーでも厳重な荷物検査が行われていました。
12時にサイレンが鳴り響き、黙祷。
世界中の建築物が赤白青のトリコロールで追悼する中、この日から3日間、トロカデロ側のエッフェル塔もトリコロールに。
真ん中には「たゆたえども沈まず」(Fluctuat nec mergitur)と書かれています。
この国の強さを改めて感じました。

04

テロに屈せず、すぐに日常を取り戻そうと前進するフランスの在り方には、旅行者である私が逆に励まされてしまいました。

刻々と状況が変わる中、こちらの記事がアップされる頃はどうなっているかもわかりませんが…
一日も早く、笑顔の数が戻ってくれるといいなと思います。

平和で、みんなが安心して、笑顔で過ごせる街に!

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