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私のごきげんな毎日

マッドマックス 怒りのデス・ロード

シネマキアート
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私の好きなジャンルで久しぶりに期待超えした作品があったので、今回はその、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を紹介したいと思います。キャラクター、ストーリー、アクション、テンポ、音楽すべて素晴らしく、最後までその世界観にどっぷり浸ることができ大興奮!

若い女性はあまり馴染みがないかもしれませんが、本作はメル・ギブソンをスターダムに押し上げた『マッドマックス』(79)、『マッドマックス2』(81)、『マッドマックス/サンダードーム』(85)の「マッドマックス」シリーズの最新作。この三部作の生みの親ジョージ・ミラー監督自身の手によって、30年ぶりに“不屈のヒーロー”マックスの復活となりました! (それにしても、ミラー監督は三部作制作後、『ベイブ/都会へ行く』(96)、『ハッピー フィート』(06)、『ハッピー フィート2』(11)と立て続けにハートフル作品をヒットさせてからの御歳70でMADな世界に返り咲きです。すごい!)

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荒廃した世界やモヒカンの暴走族が暴れまわる終末世界を描いた「マッドマックス」シリーズ。私は当時幼いながらも二作目の『マッドマックス2』が印象に残っていて、犬を連れた全身黒いレザースーツの寡黙なマックス(TV版日本語吹替えは柴田恭兵さんだった!)をよく覚えています。そして有名な話ですが、二作目の設定に多大な影響を受けたといわれているのが伝説的漫画『北斗の拳』。本作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は続編というよりも、この二作目の要素があるリブート作品となっていて、突き抜けた世界観は本当に“リアル北斗の拳”ですよ!

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水も石油も尽きかけた近未来の荒野を舞台に、資源を独占する狂気の独裁者イモータン・ジョー(ヒュー・キース=バーン←※1作目ではトーカッター役を演じていた)から逃走する元警官マックス・ロカタンスキー(トム・ハーディ)とジョーの右腕フュリオサ(シャーリーズ・セロン)とジョーに捕われていた5人の妻たちの命がけのカーチェイス・バトルを描いています。

本作でタイトルロールのマックスを演じるのはイギリス人俳優のトム・ハーディ。私はこの俳優が大好きで(映画『欲望のバージニア』(12)の長男役が最高!)、メルが新作から降りてトムの名前が挙がった時から心待ちにしていました。「メル・ギブソンのマックスは伝説だ」と言うトムは、自分なりにマックスを創り直すために、メルに連絡を取りランチを共にしてマックスというバトンを渡されたそうです。その甲斐あって新たなトム版マックスが誕生。サムズアップする仕草がかっこいいんですよ!

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といっても、映画『インセプション』(10)ではジョゼフ・ゴードン=レヴィット派でトムに興味がないという女性は、丸刈り頭にして女戦士フュリオサを演じたシャーリーズ・セロンの勇ましさや、ジョーの妻を演じたロージー・ハンティントン=ホワイトリー(ヴィクトリアズ・シークレットの“エンジェルズ”で、恋人はジェイソン・ステイサム!)、ゾーイ・クラヴィッツ(父はレニー・クラヴィッツ!)、ライリー・キーオ(祖父はエルヴィス・プレスリー!)らの美しさに注目してみてください。殺伐とした景観やストーリーの潤い担当ですから。

今年は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』以外にも人気シリーズの久しぶり続編(『スター・ウォーズ』『ターミネーター』『ジェラシック・パーク』など)が続々と公開するので待ち遠しいですね。どれも映画館で観るべき作品ですが、本作に続いて他の作品も期待超えしますように!

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マッドマックス 怒りのデス・ロード
6月20日(土)全国ロードショー
http://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuryroad/
(C)2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

フリーランス エディター・ライター國方 麻紀(くにかたまき)
香川・丸亀出身、東京・吉祥寺在住のエディター・ライター。
女性誌『ELLE JAPON』『VOGUE JAPAN』のウェブエディター、ウェブサイト「GLAM」「tend」「BRASH」統括編集長を経て、現在はフリーランスに。好きな映画のジャンルは、バイオレンスや時代劇、B級など。
「このコラムを読んで普段観ないようなジャンルの映画にも興味を持ってもらえたらうれしいです!」
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